いつまで幼児食を薄味にすれば良い?味付けに関する注意点を解説!

いつまで幼児食を薄味にすれば良い?味付けに関する注意点を解説! 子育て

幼児期の食事は、子どもの成長と健康にとって非常に重要です。とくに、幼児食の味付けには注意が必要で、薄味の食事を意識しなければなりません。
本記事では、幼児食をなぜ薄味にするべきなのか、その重要性と実践方法について詳しく解説します。

味覚の発達、健康への影響、適切な薄味の持続期間、そして家庭での薄味料理のコツについても触れ、子どもにとって理想的な食生活を提案します。
この知識を活用して、子どもの健康的な食生活を目指しましょう。

幼児食はなぜ薄味が重要になるの?

そのため、幼児食は薄味で、素材本来の味を大切にし、自然な食材の風味を生かした料理を心がけましょう。

では、幼児食においてなぜ薄味が重要なのか詳しく解説していきます。

幼児の味覚や胃腸が発達過程のため

味覚の発達のピークは3〜4歳と言われており、10歳までに経験した味がその後の味覚の基礎になるとされています。
様々な食材の本来の味を知り、食経験を重ねることで味覚は発達していきます。

そのため、幼児期の食事はできる限り薄い味付けにし、たくさんの素材そのものの味を経験させることが味覚の発達には重要なのです。

また、幼児期の胃腸はまだ完全に発達していないので、濃い味付けは消化がきちんとできなかったり、胃が痛くなったりする可能性があります。
幼児食では味付けを薄くし、消化しやすく、栄養価の高い食品を選ぶことが大切です。

味が濃いとどうなる?

濃い味付けの食事は、幼児の健康に様々な影響を与える可能性があります。
とくに、塩分や糖分が多い食事は、子どもの味覚を損ない、将来的に偏った食習慣を形成する原因となることがあります。

また、塩分の過剰摂取は、幼児期からの高血圧のリスクを高め、長期的な健康問題を引き起こす可能性も。

したがって、幼児期の食事においては、濃い味付けを避け、バランスの取れた食習慣を育むことが重要です。

幼児食の薄味…いつまで続けるべき?

子どもの成長にはよりますが、将来の子どもの健康を考えると、6歳くらいまでは薄味を心がけましょう。

食べるのを嫌がったり、大人と同じ食事が食べたいと言い出したりしたタイミングで、少しずつ大人と同じ食事に近づけていくのが良いでしょう。

このように徐々に変化させることで、味覚の発達を促し、消化器官や胃腸を健康に保ちます。
では、離乳食、幼児食の薄味の取り組みをみていきましょう。

離乳食期の薄味の取り組み

離乳食期は特に薄味を意識しなければなりません。
以下に、月齢別に味付けのポイントをまとめました。

離乳食初期(5〜6ヶ月)調味料は何も加えず、素材本来の味で十分
離乳食中期(7〜8ヶ月)風味をつけたいときは、だしを使う
離乳食後期(9〜11ヶ月)塩・砂糖・味噌・醤油が使えるようになる

離乳食中期からは、だしで風味をつけることができるようになりますが、市販の出汁パックや、顆粒だしは旨みを強くするために調味料や酵母エキスが入っていることもあるので、調味料や添加物の入っていない鰹節や昆布からとっただしが好ましいです。

さらに、離乳食後期になると、塩・砂糖・味噌・醤油が使えるようにはなりますが、指先に少し付くくらいの量に抑えましょう。

この時期の食事は、幼児の味覚発達に重要な役割を果たし、素材の自然な風味を感じさせることで、健康な食生活の基盤を築きます。

1歳を過ぎてからの幼児食への取り組み

1歳を過ぎると、徐々に通常の家庭の食事に近づけていくことが可能です。調味料を徐々に増やし、幼児の味覚を大人に近づけていきます。
しかし、依然として薄味を心がけることは重要です。

1歳~2歳の食事

1歳から2歳にかけては、食べられるものが増え、家庭の食事に少しずつ慣れていきます。この時期は、味付けを徐々に濃くしても良いですが、大人の食事と同じレベルにするのはまだ早いです。

今まで食べていたものを食べなくなったら、少し味付けを変えてみるというのも一つの方法ですが、それまではできる限り塩分や糖分を控えたいものです。

調味料は大人の半分くらいまでとし、バランスの良い食事を心がけ、子どもの成長に合わせた食事を食べさせてあげましょう。

3歳以降の食事への移行

3歳を過ぎると、徐々に大人の食事に近い味付けが可能になります。しかし、健康を考慮した薄味の食事を続けることは、引き続き重要です。

1〜2歳までと同様に、調味料は大人の半分くらいの量を意識すると良いでしょう。
この時期は、子どもの偏食を避けるためにも、様々な種類の食材を取り入れ、食べる楽しみを教えつつ、バランスの良い食事を心がけることが大切です。

適切な塩分や糖分の摂取量を保ちながら、健康的な食生活を目指しましょう。

薄味のメリットとデメリット

薄味の食事には、幼児の健康を支える多くのメリットがありますが、適切なバランスを見極めることが重要です。
ここでは、薄味にするメリットとデメリットを紹介するのでぜひ参考にしてください。

薄味の健康的なメリット

薄味の食事は、食材本来の風味を味わうことができるため、子どもの味覚の発達を促進します。
塩分や糖分の過剰摂取を防ぎ、健康な食習慣を形成することができるので、生活習慣病のリスクを減らすことができます。

また、薄味の食事は消化器官に優しいため、栄養素の吸収を助け、子どもの健康な成長を支えるなど薄味のメリットはたくさんあります。

過度な薄味のリスクと注意点

一方で、過度に薄味にすると、食事が物足りなく感じられることがあります。
これは食べる楽しみの減少に繋がり、子どもの食に対する興味や好奇心を削ぐ可能性があります。

また、必要な栄養素が不足するリスクも考慮する必要があり、バランスの良い食事を与え、健康に成長できるよう注意を払うことが大切です。

家庭での薄味料理のコツ

家庭での薄味料理は、工夫次第で美味しく楽しめます。良質な食材を選び、適切な量の調味料を使用することで、健康的で美味しい食事を作ることができます。

薄味でも美味しい食材の選び方

食材の本来の味を生かすためには、新鮮で良質な食材を選ぶことが重要です。旬の野菜や果物、質の良い肉や魚を選ぶことで、自然な味わいを引き出すことができます。

また、食材の鮮度は、その風味を左右する重要な要素です。新鮮な食材を使用することで、少ない調味料でも美味しい料理を作ることができます。

調味料の選び方と使用量のコツ

薄味料理では、調味料の種類と使用量が重要です。

調味料を選ぶ際には、減塩醤油や自然塩など、塩分や添加物が少ないものを選ぶようにしましょう。

しかし、物足りないからといってたくさん使用してしまっては意味がありません。

醤油や塩などの使用量を抑えるためには、ハーブやスパイス、だしなどを使って料理に風味と深みを加えることが有効です。

薄味が気にならなくなり、調味料の使用量を抑えることができます。

薄味料理のレシピ紹介

例として、野菜とベーコンのミルクポトフをご紹介します。
たっぷりの野菜の旨みと、ベーコンからも味がでるので、塩分控えめでも美味しい一品です。

例として、野菜とベーコンのミルクポトフ – 材料(2人分)

  • 水…120cc
  • ベーコン20g
  • にんじん…1/3本
  • ブロッコリー…1/3個
  • ジャガイモ…中1個
  • コーン…20g
  • 牛乳…100cc
  • コンソメ…少々
  • 塩…適宜

例として、野菜とベーコンのミルクポトフ -作り方

  1. ベーコンは1cm幅に、野菜は一口大に切ります。ブロッコリーは下茹でしておきましょう。
  2. 鍋に、ベーコンとブロッコリー以外の野菜を入れ軽く炒めたら、水を加え野菜が柔らかくなるまで煮込みます。
  3. 野菜が柔らかくなったら、牛乳を加えます。ベーコンから味が出ますので、必要に応じてコンソメと塩で味付けをします。
  4. 最後に、茹でておいたブロッコリーを加えてひと煮立ちさせます。

子どもに合わせた味付けで食事を美味しく!

子どもの味覚に合わせた薄味の料理は、健康的な食生活の基盤を築きます。子どもの発達段階や好みに合わせて食事を調整することで、食べることの楽しさを伝え、健康的な食習慣を育てることができます。

家族みんなで食事の時間を楽しみ、子どもの食に対する興味や好奇心を育て、健康的な食生活へと導きましょう。

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友松春奈

幼少期からの競技経験をもとに食べるもので体が作られることを実感し管理栄養士の資格を取得後、フィットネスクラブで勤務。
「気軽に頼れる管理栄養士」をモットーに寄り添った栄養指導で、実業団選手・アマチュア選手を中心に栄養サポート。セミナーや記事監修・合宿帯同などを現役アスリートをしながら行っている。

<取得資格>
柔道整復師
管理栄養士
スポーツ栄養医学指導士

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