3歳児のご飯の量はどれくらい?おさえておきたいポイントと具体例を徹底解説!

3歳 ご飯 量 子育て

3歳というと離乳食を経て、だんだん大人と同じ食事が取れるようになる「幼児食後期」に入ります。この期間は子どもの成長に個人差が出てきたり、食の好みにもバラつきが出やすい時期でもあるので「うちの子、ご飯足りているのかな…」と心配になる方も多いのではないでしょうか。

ここでは実際に、3歳の子どもに必要な食事の量をご紹介していきます。また、食事に関するよくあるお悩みの解決策もお伝えしていきますので、ぜひ参考にしてくださいね。

3歳児のご飯(食事量)の基本

3歳児は運動量も増え、体も大きく成長します。ご飯の量や栄養素はどのくらい必要になるのでしょうか。
ここでは、3歳児が元気に過ごせるための1日の食事量と栄養について紹介します。

3歳児は1日にどれくらいの栄養量が必要?

3歳の子どもが1日に必要なエネルギー量は厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年度版)」で定められており、男児が1300kcal、女児が1250kcalとなっています。

また、そのエネルギー量のうち炭水化物を50~65%、たんぱく質を13~20%、脂質を20~30%の割合で取ることが目標とされています。

3歳児は、成長・発育のために多くの栄養素を必要とします。体重1kgあたりで大人と比べた場合、2~4倍もの栄養が必要となるので(※)、1日の食事だけでなく補食の役割を果たすおやつにも十分配慮しましょう。

※ 参考:厚生労働省 日本人の食事摂取基準2020年度版

具体的な食事量の目安

ここでは、先程紹介した栄養量を取るために必要な、1日の食事量を具体的な例を挙げて紹介します。

種類食品・料理1日の目安量
主食ごはん子ども用茶碗 3~4杯
主菜肉、魚、卵、大豆料理50g 3皿
副菜野菜、きのこ、いも、海藻類70g 4皿
乳製品牛乳200ml
果物バナナ1本

1食で300~400kcal、おやつで残りの栄養を補えるようにするのが目安です。1食で食べられる量が少ない子どもの場合は、おやつ(補食)の回数を増やしてみましょう。

栄養バランスを整えるコツ

3歳児は、乳児のころに比べて食べられる量も増え、咀しゃく力も高まります。そのため、大人と同じ食事が取れるようになってきます。

しかし、全ての栄養を食事から取ることは難しいので、おやつを補食として上手に活用しましょう。

フルーツヨーグルトやさつまいも、市販のおやつでも腹持ちがよく栄養を補えるものもあるので、子どもに合わせて選んでみてくださいね!

3歳のご飯におすすめのメニューと食材選びのポイント

ここでは、朝・昼・夕食別に、おすすめのレシピとポイントを紹介します。

朝食でもたんぱく質をしっかり摂る

一日を元気に過ごすために、朝食はとても大切です。朝食にもたんぱく質を摂ることで、必要な栄養量を確保することができ、からだ作りを効率よくサポートしてくれます。

朝は忙しいので、簡単に作れるパン・卵・ヨーグルトといった食品がおすすめです

おすすめのメニュー

  • 食パン+野菜オムレツ+きな粉ヨーグルト
  • 野菜とハムのサンドイッチ+ミルクポタージュ+バナナ
  • ひじきご飯のおにぎり+チーズ入り卵焼き+牛乳

昼食は冷凍保存や作り置きを活用しよう

毎食ご飯を作るのは大変…。でも栄養に気を付けた食事にしたいですよね。
そのような時は作り置きや冷凍保存しておいた食品をうまく活用しましょう。時間があるときに、パンケーキやハンバーグを作って冷凍しておくとお昼ごはんが手軽にできて便利ですよ。

おすすめのメニュー

  • ナポリタン+わかめスープ+きな粉ヨーグルト
  • 豆腐ハンバーグ+味噌汁+バナナ
  • 野菜のパンケーキ+ウインナー+牛乳

夕食は大人のご飯からの取り分けがおすすめ

夕食は「大人のご飯からの取り分け」がおすすめです。取り分けとは、調理の途中で先に子どもの分を取り出し、残りを大人用の料理として仕上げて、子どもと大人の分の料理を一緒に調理する方法です。

料理を作る側の手間が省けるので、忙しい方にぴったりな方法です。

おすすめのメニュー

  • 卵チャーハン+野菜スープ+いちごヨーグルト
  • ご飯+肉じゃが+野菜の納豆和え+すまし汁
  • ご飯+きのこたっぷり鮭のホイル焼き+ブロッコリーサラダ+味噌汁

ご飯の量が子どもの健康に与える影響

3歳児は、体の成長が盛んで運動量も増えるので、親としては「ご飯をしっかり食べてほしい!」と思いますよね。ここでは、食事の量が3歳児の健康にどのような影響を与えるのか解説します。

食べ過ぎ・食べなさすぎのリスク

ここでは、「食べすぎ」「食べなさすぎ」のリスクについて、それぞれ見ていきます。

食べすぎのリスク

まず「子どもの食べる量が多くて心配」「好きなものだとついつい食べさせすぎてしまう」と悩むことはありませんか?

体重が急激に増えているようなら、食生活を見直したほうが良いでしょう。脂っぽい食品や、塩分・糖分の多いものを食べ過ぎてしまうと、将来的に肥満や生活習慣病を招くことになるので注意が必要です。

3歳児は、脳の満腹中枢がまだ未熟なため「お腹がいっぱいになった」という感覚がわかりづらく食べ過ぎてしまうことがあります。

反対に、「子どもが食べなさすぎ、小食で困っている」という方も多く見られます。続けてみていきましょう。

食べなさすぎ

食事の量が足りていないと、脳や神経・筋肉など体の発育に影響が出てしまう可能性も否定できません。

ただし、子どもによっては食が細い場合や、体が必要とする十分量を食べているのに大人の感覚で勝手に少ないと判断することがあります。元気で機嫌よく、十分運動できているなら必要量を満たしていると考えましょう。

心配な場合は、かかりつけ医や子育て支援を行っている福祉センターなどに相談してみましょう。

成長と発育のサポート

食事をしっかりと摂ることで、3歳児の成長と発育をサポートできます。

3歳児は身長や体重が増えたり、運動機能も大きく成長する時期です。体の成長とともに脳神経も発達していくので、複雑な動きができるようになったり、話せる言葉の数も増えてきます。
そのため、食事量だけでなく栄養バランスにも注目して献立を考えるよう意識しましょう。

例えば、体の発育には主にたんぱく質が必要です。他にも、不足しがちな・カルシウム・鉄分も食事から補えるように意識しましょう。

ご飯の量が足りているか心配な時は、母子手帳に記載されている「成長曲線グラフ」を利用して発育のチェックが可能です。身長と体重が、色のついた基準の範囲におさまっており、活動量もしっかりあれば食事量に問題がないと考えられます。

元気に過ごすためのエネルギーを供給

3歳児にとって、食事は元気に過ごすためのエネルギーを供給する大切なものです。

しっかりご飯を食べて栄養が取れると、日中の活動量が増えて体の成長にも繋がります。また、遊びや学びへの意欲・集中力のアップにも効果的です。

運動量が十分にあると、お腹が空いてご飯をしっかり食べてくれるので、生活リズムを整えるためにも重要になります。

食事量が足りない場合は、補食としておやつを工夫したり、手軽に栄養がとれる「チーズ」「ヨーグルト」「豆乳」のような食品を使ったり工夫してみましょう。

3歳児が健康的な食事習慣を作るには?

3歳児が健康的な食事習慣を作るには、どんな工夫が必要でしょうか。ここでは、具体的に紹介します。

規則正しい3食を意識する

まずは、3食規則正しく食べられるよう、生活リズムを整えることを意識しましょう。ご飯の時間を設定することで、子どもが「この時間になればご飯を食べるんだ」、と覚えていき、結果として規則的な食習慣が身につきます。

大人につられて、子どもも夜型の生活になっていないでしょうか?翌朝、お腹が空いている状態で食事の時間を迎えられるよう、就寝時間にも配慮しましょう。

「鉄」と「カルシウム」を積極的に摂取する

子どもの成長には、血液中の成分となって酸素を運んだり、脳の活動を助ける「鉄」と、骨や歯を形成する「カルシウム」がとくに重要です。

この2つの栄養素は、不足している子どもが多いといわれているので、意識して食事から補うようにしましょう。

「鉄」が多く含まれている食品はレバー・魚類・大豆製品・青菜などです。
「カルシウム」は牛乳や乳製品・海藻類・小魚・ごまなどに多く含まれていますよ。参考にしてくださいね。

食事量が少ない子には栄養価の高いおやつを取り入れる

3歳児は、1日3回の食事だけでは十分な栄養素を補うことは難しいです。とくに少食の子どもには、おやつを「補食」という食事の一部と考えて、上手く取り入れてみましょう。

1日1〜2回、1回あたり100kcalを目安にしてみてください。

100kcalのおやつの例として、バナナ1本・焼き芋1/4(厚さ4cmほど)・ヨーグルト150g・ホットケーキ小サイズ1枚(40g程度)などがあります。

子どもの好みや、不足している栄養素を補えるようなものを選んでみましょう。

3歳のご飯の量に関するよくある悩みとその解決策

体の成長とともに、自我が強くなったり、好奇心が旺盛になったりしてくると、食事の悩みも増えてきますよね。ここではよくある2つの悩みに対して解説していきます。

途中で遊んでしまってなかなか食事が進まない

手先が器用になってくると、食べ物を落としたり、おもちゃのようにして遊んでしまうことがあります。原因として「食べ物を触って学習している」「お腹が空いていない」などが考えられます。

まず「食べ物を触って学習している」についてです。
3歳児は、手先が器用になってきます。食べ物を触ることは、自分の手で確認して学習し、上手に食べられるようになるための大事な過程の一つです。5歳を過ぎると遊び食べは減ってくる傾向にあるので、見守ることも大切です。周囲が汚れても簡単に片づけられるように、テーブルにランチョンマットをひいたり、床にレジャーシートを敷くなど予防策をとりましょう。

次に「お腹が空いていない」という理由で遊び食べになることがあります。

解決策は、まず生活リズムを整えることです。決まった時間に食事をしていない、子どもが欲しがるときにおやつを与えるといったことから見直しましょう。
食事と食事(おやつ)の間は、2~3時間ほど空けてみましょう。

また家の中でテレビやゲームばかりして、活動量が不足しているとお腹が空きません。散歩や公園に出かけて遊ぶ・家の中でも体を使って遊べるようにするなど工夫が必要です。

だらだら食べが気になる…。1回の食事時間の理想は?

3歳の子どもが、食事に集中できる時間は20~30分と言われています。大人は「出来るだけたくさん食べてほしい」と粘ってしまいがちですが、時間を決めて「ごちそうさまの時間だよ」と声をかけお皿を下げることも必要です。

そうすることで子どもも「この時間に食べないとご飯がないんだ」と分かってくるようになり、だらだら食べが改善されるようになります。

3歳児に適切なご飯の量で健康と成長をサポートしよう!

3歳児は、体や心の成長が目覚ましく、適切なご飯の量で健康をサポートすることが大切です。具体的な目安の量、必要な栄養素を把握して不足なく取れるよう工夫してみましょう。

ただし、3歳児は、自我が芽生えてイヤイヤ期を迎えたり、好き嫌いによる食事のムラが出やすい時期です。年齢を重ねることで解決することもあれば、食事で工夫が必要になるケースもあるでしょう。

困ったときは、今回の記事を参考にして、子どもの成長を見守りながら楽しいご飯の時間を過ごしてくださいね。

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