2歳児がベビーフードしか食べないときの対策は?効果的な解決策をご紹介

2歳 ベビーフードしか食べない 子育て

ベビーフードはおいしくて便利なものが多く、忙しいパパ・ママにとっては助かる食品です。一般的にベビーフードの卒業時期は、離乳食完了期とされる1歳〜1歳半頃が目安となります。しかし、「2歳になってもベビーフードしか食べない」といった不安や悩みの声も多いようです。

この記事では2歳児がベビーフードしか食べないときに考えられる原因や、効果的な解決策について紹介します。ベビーフードから幼児食への移行に悩むパパ・ママの参考になれば幸いです。

知っておくべき2歳児の食事の基礎知識

子どもは2歳を過ぎたあたりから最後の奥歯が生え始め、さまざまな食べ物を食べられるようになります。しかし、味覚や消化機能はまだまだ未熟なので、味付けは薄味を基本にして、調味料は大人の半分くらいを目安にしましょう。

この時期になると、自分でスプーンやフォークを使って食べられるようになります。また、2歳児は自我が芽生えだし、意思表示がはっきりできるようになります。「イヤイヤ期」が本格化し、偏食がみられる子どもも出てくるでしょう。

2歳児の食事について詳しく知りたい方は、こちらの記事で解説しているので併せてご覧ください。

ベビーフードのメリットとデメリット

ここではベビーフードのメリット・デメリットについて詳しく解説します。

ベビーフードのメリット

ベビーフードを使うことで、食事を作る手間を省けるのは大きなメリットです。食事作りにかける時間が少なくなることで、パパママは心身ともに余裕ができます。そのため、子どもにも穏やかに余裕を持って接することができるでしょう。

また、ベビーフードにはさまざまなメニューが揃っているので、毎回同じようなメニューになることを防げます。品数を増やしたい時にも便利です。

小瓶や1食分で包装されているので、外出のときにも持ち歩きやすく、お弁当が必要なときでも重宝します。殺菌・密封がされ、常温保管が可能なものもあり、衛生的なのも嬉しいポイントです。

ベビーフードのデメリット

ベビーフードは「離乳食」を食べる子ども向けに作られているため、噛む力を付けていきたい2歳の幼児にとって、食感が柔らかすぎます。そのため、食事がベビーフードばかりに偏ると、食べる力が成長し辛くなるでしょう。

さまざまな食材を使っていても、歯ぐきで噛める程度の柔らかさに調理されているものがほとんどで、食感が一様になり変化を感じづらいです。

ベビーフードの味付けは、薄味が基本となり風味も大きく変化がないため、味覚への刺激も少なくなってしまいます。

2歳児がベビーフードしか食べないときに考えられる原因

2歳児がベビーフードしか食べないときにはさまざまな原因が考えられます。ここではどのような原因が考えられるのかを詳しく解説します。

味覚が発達することにより食べ物の好みが出てきた

2歳児になると味覚が発達し、食べ物の好みが出てきます。少し前までは好んで食べていたものでも、急に食べなくなることも少なくありません。気分によって食べたり食べなかったり、ということもよくあります。

食べないからといって無理に食べさせようとせずに、気長に様子を見守ったり、頑なに食べない場合は調理方法や味付けを工夫してみましょう。

食材が大きすぎる・固すぎるなどの理由で食べづらい

2歳児は体や精神面の発達に個人差が大きいです。2歳児向けレシピの通りに作っても、子どもにとって食材が大きすぎる・固すぎる場合、食べづらさを感じてうまく幼児食に移行できないこともあります。

子どもの様子を観察し、発達状況に合わせて、食材の大きさや固さを調整してみましょう。

咀嚼力の発達が遅れている

2歳児は、離乳食を完了し幼児食に移行するのが一般的です。最後の奥歯が生え始め、本格的な咀嚼ができるようになった頃が目安と言われています。

しかし、咀嚼力の発達が遅れていると、幼児食をうまく咀嚼できずにベビーフードのような柔らかいものを好む場合があります。

思うように咀嚼できていない場合や、柔らかいものばかりを求める場合は、一度かかりつけ医や地域の福祉センターなどに相談してみましょう。

2歳児がベビーフードしか食べないとどうなる?

2歳児は、本来であれば離乳食を完了し、幼児食に移行する時期です。しかし、ベビーフードしか食べずに幼児食に移行できない場合は、どのような影響があるのでしょうか?ここでは、2歳児がベビーフードしか食べないことで起こるリスクについて解説します。

栄養バランスが偏ってしまう

2歳児は、体がどんどん成長する時期です。比例して必要とする栄養量が増し、体に取り入れたい栄養素の種類も増えてきます。

ベビーフードは、母乳やミルクと合わせて1日に必要な栄養が摂れるように考えられているものや、離乳期の赤ちゃんに合わせた食事量で作られているものが多いです。

そのため、2歳児にとっては、必要な栄養が補いきれず、栄養バランスが偏ってしまう可能性が高くなります。

咀嚼力や飲み込む力の発達が遅れてしまう

2歳児がベビーフードしか食べない場合、咀嚼や飲み込む力の発達が遅れる可能性があります。

ベビーフードは柔らかく、ほとんど噛まずに飲み込むことができます。それに慣れてしまうと、「食事を咀嚼して食べる」ということを学ぶ機会が失われてしまいます。

その結果、咀嚼する力が弱くなったり、固形物を飲み込む力が身につかず、発達が遅れる原因となってしまいます。

食物アレルギーの発見が遅れる可能性がある

ベビーフードは、アレルゲンとなる食材を避けて作られている商品も多数あります。そのため、ベビーフードばかりを食べていると、アレルゲンを摂取する機会が少なくなり、子どもに食物アレルギーがある場合、発見が遅れてしまうことにつながるでしょう。

「過去に食べさせたことがある」と思っていた食品でも、「実際は初めて口にした」というケースが出る可能性もあります。

万が一、その食品が子どもにとってアレルゲンだった場合、外出先で急に体調が悪くなったり、大事に繋がったりすると大変です。

ベビーフードしか食べない2歳児を幼児食へ移行させるための対策

ベビーフードしか食べない2歳児を幼児食へ移行するためには、子どもの発育に合わせて段階的に進めることが大切です。ここでは、どのような対策をするべきか、詳しく紹介します。

新しい食材を少しずつ取り入れてみる

新しい食材は、ベビーフード以外に興味を持つきっかけ作りになるでしょう。2歳児は食べ物の好みが変わりやすい時期です。

そのため、新しい食材を少しずつ取り入れることで食事の幅が広がり、食事に対する子どもの好奇心を刺激します。さまざまな食材を試してみて、子どもにとっての成功体験を増やしましょう。

食材を小さく切ったりとろみをつけて食べやすくする

ほとんど咀嚼しなくても食べられるベビーフードから、幼児食のような固形のものに突然変えてしまうと、子どもは食べづらさを感じることがあるでしょう。

まずは、食材を小さく切ったりとろみをつけたり、段階的に食事の形態を変えてみましょう。とくに、葉野菜や肉類は噛みきりづらく、魚のパサパサした食べ物は上手く呑み込めない可能性が高いです。子どもの様子を観察して、食材の大きさやとろみをつけてまとまりを良くするなど、対策をしてみましょう。

大きさや口当たりが変わるだけでも、食べてくれる可能性が高まります。

食事の時間が楽しくなるように工夫する

子どもがベビーフードしか食べないからといって怒ってばかりいては、「食事の時間=怒られる時間」と思われてしまうでしょう。

食事の時間は、楽しいものだということを認識してもらうために、雰囲気作りも大切です。食べられないからと言って、無理強いはせず、会話をしながら食事を促してみましょう。

子どもと一緒に料理を楽しむ

食べ物に興味を持つきっかけを作るため、子どもと一緒に料理を楽しむのも一つの方法です。例えば、ミニトマトのヘタをとったり、レタスをちぎったり簡単なお手伝いをしてもらうのがおすすめです。

食事を食べるときは「一緒に作ったからおいしいね」のように興味を引くような声かけをすると良いでしょう。

形や彩りを工夫して見た目を楽しくする

形や彩りを工夫するだけで食卓が華やかになり、幼児食に興味を持ち食べてくれる可能性が高まります。

ベビーフードに比べ、見た目をかわいくアレンジしやすいのが幼児食の特徴です。人参を花や星形に切ったり、ハンバーグをいつもと違う形にしてみたり、変化をつけてみましょう。子どもの好きなキャラクターを型取りしたプレートメニューもおすすめです。

子どもと一緒に「次はどんな形にする?」と料理を考えてみるのも楽しいかもしれませんね。

2歳児がベビーフードしか食べないときにやってはいけないこと

ここでは、2歳児がベビーフードしか食べないときに、やってはいけないことを詳しく紹介します。

無理強いする

2歳の子どもがベビーフードしか食べないからといって、理想の幼児食を無理強いすることは良くありません。無理矢理口に入れることは、窒息のリスクがあるためとても危険です。

また、無理強いされると「食べないといけない」、という気持ちになり、食事の時間は怖いものと認識する可能性があります。かえって幼児食への意向が遅くなるため、避けるようにしましょう。

食べないことに対して罰を与える

食べないことに対して罰を与えることは避けましょう。罰を与えても、子どもには「怒られた」ということしか伝わらず、食事の時間は楽しくないものになってしまいます。

この時期は、食事は楽しい時間という感覚を育てて興味をもたせることが大切です。食事にネガティブなイメージを持たせてしまうため、罰は与えないようにしましょう。

おやつや飲み物でお腹を満たす

2歳の子どもがベビーフードしか食べなくても、食べやすいからと言って幼児向けのおやつや飲み物を与えてお腹を満たすことはおすすめできません。

幼児向けのおやつや飲み物は、あくまでも嗜好品です。おやつや飲み物でお腹を満たしても、必要な栄養素は補いきれず、栄養のバランスが偏ったり、不足したりしてしまいます。

また、幼児向けのおやつや飲み物に含まれる糖分は、子どもが好む味で依存しやすいです。そうなると、幼児食どころかベビーフードさえも食べなくなってしまい、さらに栄養バランスの崩れにつながります。

対応に一貫性がない

2歳の子どもがベビーフードしか食べない場合の対応は、パパ・ママの間で一貫しましょう。

「パパはベビーフードはダメだと言ったのに、ママは良いと言う」「昨日はダメと言われて怒られたのに、今日はベビーフードを食べさせてくれた」のように対応が変わると、子どもは混乱します。

「食べたくないものが出てきたら食事を拒否して、食べたいものが出てきたときだけ食べれば良い」という誤った認識を持ってしまいやすいです。

きちんと家庭でルールを決めて、一貫した対応が取れるよう工夫しましょう。

正しい対策で2歳児がベビーフードしか食べない悩みを解消しよう!

2歳児がベビーフードしか食べなくても、原因を考えて対策を立てることが大切です。子どもの様子を見守りながら実践することで、少しずつ改善できるでしょう。

食事は毎日のことなので、時にはイライラしてしまうこともあるかもしれません。そのようなときは、パパとママで協力して、楽しい食卓になるよう心がけましょう。

食事に興味を持てば、自然と自分からベビーフード以外のものを「食べたい」と意欲を示す可能性もありますよ。

ぜひ、子どもと一緒の時には大人も楽しく、おいしそうに食事を食べてみてくださいね。

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