子どもとの外食は、心配事や不安が多くて難しいと考えるお母さんお父さんも多いのではないでしょうか。特に、子どもが小さいうちはレストランなども気軽に立ち寄れるのか、コンビニなどで幼児食はあるのかなど、心配してしまうでしょう。
そこで本記事では幼児食において、外食時に注意する点や選び方のポイントなど、くわしくご紹介します。小さいお子さんがいるご家庭で外出する際に、ぜひ参考にしてみてください。
外食で大人と同じご飯にしても良い?
幼児食は離乳食を卒業した子どもが、大人と同じ食事ができるようになるまでの期間に食べさせる食事のことを指します。
そのため大人とまったく同じメニューを同じように与えることは推奨しません。
ただし、幼児食における外食について、そこまで難しく考える必要はありません。成分について少し考えてメニューを選んだり、与え方を工夫すれば大丈夫です。
外食先での幼児食の選び方
外食のメニューは基本的に味つけが濃く、カロリーが高いことが多いです。内臓機能が大人に比べ低い子どもは、過剰な脂質をうまく消化しきれないことがあります。
そのため、揚げ物が多く入ったメニューは避けることが望ましいです。子どもにはなるべく脂質の少ない和食系のメニューを与えるようにしましょう。
レストランでの幼児向けメニュー
ファミリーレストランでは、幼児向けメニューとしてお子様セットが定番です。ジュースやデザート、おもちゃなどがついており、子どもにとっては豪華で嬉しいメニューです。
一方で、お子様セットにはから揚げやポテトなどの揚げ物が多く脂質、塩分ともに摂取しすぎになってしまいがちです。
そのため、少なくとも3歳ごろまでは控えましょう。3歳以降の子どもに食べさせる場合であっても、噛み切ることが難しい食品は細かくしたり、ほか2食で脂質の量を調整することが望ましいです。
お出かけ時はお弁当の持参も手
外食の際も子ども用にお弁当を持参すれば、普段通りの食事を与えられます。また、お弁当であれば量やサイズ感など子どもが食べやすいように調節できる点もメリットです。スプーンやフォークなども、普段子どもが使用しているものを持参できます。
一方でお弁当を持参する場合は、衛生面に十分注意する必要があります。食品がいたみやすい夏場は避ける方が無難です。
時期や子どもの様子を考慮して、外食させるかお弁当を持参するか選択するとよいでしょう。
コンビニでの幼児食
コンビニにも幼児食に適している食品があります。コンビニはさまざまな場所にあり、24時間いつでも購入できる点もメリットです。
ここでは幼児食におすすめのコンビニ商品を3つご紹介します。
1食分の野菜が摂れる 豚バラと国産野菜蒸し / ローソン
一つ目はローソンのチルド総菜「1食分の野菜が摂れる 豚バラと国産野菜蒸し」です。180g入りで塩分は1.7gです。しっかりと煮込まれた白菜、大根、人参の3種類の野菜が入っています。
野菜はくたくたに煮込まれているため、子どもでも食べやすいです。そのままでもおいしいですが、ご飯やほかの野菜などと混ぜて与えてもよいでしょう。また賞味期限が2週間ほどと長いため、買い置きしておくと便利です。
さばの塩焼き / ファミリーマート
続いては電子レンジで加熱するだけで食べられる、ファミリーマートのさばの塩焼きです。原材料はとてもシンプルで、さば、食塩、米酢、魚醤、食用植物油脂のみです。余分な添加物が入っていないため、子どもにも安心して食べさせられます。
3歳に満たない子どもに与えるときは、ほぐして食べさせてあげるとよいでしょう。また塩分が気になる場合には、表面をお湯にさっとつけてから与えれば安心です。
ミートボール / ファミリーマート
最後はファミリーマートのミートボールです。こちらのミートボールはやわらかく、あごが完全に発達していない子どもでも噛み切れます。喉につまらせてしまう心配がある場合は、1個を半分に切ってから与えると安心です。
ただしソースの味は濃いめなので、気になる場合はお湯につけたり、ふき取ってから与えることをおすすめします。
外食時における幼児食の注意点
子どもとの外食時にはお母さんお父さんが知っておきたい、注意すべきポイントがいくつかあります。ここではそうした外食時の注意点についてご紹介します。
塩分と脂質の取り扱い
塩分は不足すると脱水を引き起こすことがあり、子どもにとっても重要な栄養素です。また脂質も人間の皮膚や細胞の保護に役立つ、なくてはならない栄養素です。
一方で子どもはこれらを消化する内臓機能が大人よりも発達していません。
そのため、これらの栄養素を過剰に摂取しすぎると、身体に負担がかかってしまいます。一般的に外食のメニューは塩分や脂質が多く含まれています。ですので、揚げ物の衣は取り除いて摂取する脂質の量を減らしたり、塩分が多い食品はお湯などを加えて薄めるなどの工夫が必要です。
アレルギー表示と幼児食
アレルギーの表示が義務付けられている食品は、卵、乳、くるみ、小麦、えび、かに、落花生、そばの8品目です(2023年3月9日に消費者庁より「くるみ」が追加)。中でも、とくに子どもが注意する必要がある食品は、卵、小麦です。
アレルギーを引き起こす心配がある食品は、ある程度子どもに免疫力がついてから、少しずつ与えるのが望ましいといえます。
外食の際にアレルギー反応が出てしまうと、せっかくの外食も楽しめません。外食時は初めての食品を子どもに与えることは避けましょう。
また、子どもに初めての食品を与える場合は、念のため病院が休診日でない平日を選ぶことをおすすめします。
外食先での食材の取り分け方
外食先で子ども用にメニューを注文せず、大人が頼んだメニューを取り分ける場合もありますよね。その際は子どもに取り分けることを想定し、和食を選ぶことをおすすめします。定食についているような茶碗蒸しなどであれば、子どもも食べやすいでしょう。
お味噌汁やスープなどの汁物は、お湯を加えて味を薄めて与えるとよいです。サラダは可能であればドレッシングを別にしてもらい、子ども用に取り分けてから少量のドレッシングで味をつけることが望ましいです。また、ソースやたれなどの味が濃い場合は、それらを取り除いてから与えるようにしましょう。
お弁当を持参する場合の注意点
お弁当の持参には衛生面で心配な点があります。とくに夏場は注意が必要です。お弁当を持参する場合は細菌を「つけない」「増やさない」「やっつける」を徹底することが大原則です。
家庭での下ごしらえが大切
家庭で調理する段階から、気を付けるべきポイントをしっかりと押さえましょう。
まず、調理する前はよく手を洗います。使用する食材も同様に流水でしっかりと洗いましょう。ただし、お肉は菌が飛び散る可能性があるため、水で洗うことは避けた方が無難です。
また、盛り付けに使用するカップやバランなど、夏場は使い捨てのものを使用することが望ましいです。そして、おかずは中心部までよく火を通します。卵を使用する場合半熟は避け、しっかり火を通しましょう。生でも食べられるウインナーやかまぼこなどの加工食品も火を通すことが望ましいです。
おすすめは持ち運びやすい食材
お弁当以外でも、食べやすいロールパンやスティックパンを備えておくこともおすすめです。このような食品は袋に何個か入っているため、子どもがお腹が空いたタイミングで1つずつ与えられます。余った場合も持ち帰れるため非常に便利です。
外食で子どもが何も食べなかったという場合にも、こういった食品を持参しておくと安心でしょう。
衛生面を気にかける
衛生面において大原則である、細菌を「つけない」「増やさない」「やっつける」についてくわしくご説明します。
細菌をつけない
調理器具は清潔なものを使用します。お肉に触れた手や器具はしっかり洗浄してから使用するようにしましょう。
細菌を増やさない
食品を温かい状態で持ち運ぶと、食材が傷む原因になります。そのため、冷やした状態のお弁当を、保冷剤とともに保冷バッグに入れて運ぶようにしましょう。
細菌をやっつける
加熱する際は中までしっかり火を通すことを徹底しましょう。そして、最後に中心部まで火が通っているかきちんと確認しましょう。
幼児食と外食のバランスの取り方
子どもがいると、なかなか外食が難しいと感じるお母さんお父さんも多いかもしれません。しかし、ときには家族で外食する時間も大切です。また子どもにとっても、外食は食への関心を高める重要な体験です。
ポイントさえ押さえていれば、子どもとの外食も安心して楽しめます。子どもに合わせたお家での食事と、外での食事をバランスよく体験させ家族での食事を楽しくかけがえのない時間にしましょう。
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