2歳頃の子どもの献立に悩んでいませんか?2歳になると食べられる食材が増えて、味付けや軟らかさに注意すれば、大人と同じようなメニューが食べられるようになりますね。
成長を感じる一方で、毎食栄養バランスを考えた献立を考えるのは、なかなか大変です。
好き嫌いがあれば、入っていることに気づかれないようにすりおろしてみたり、代用食材を使って調理してみたりと、試行錯誤をする日々が続いているのではないでしょうか。今回は、2歳の子どもを持つパパママに向け、「1週間分の献立例」を紹介します。
2歳の献立を立てるポイント
幼児食になり、見た目も味付けも少しずつ大人の食事に近づいてきた2歳児の食事。しかしまだまだ気をつけたいポイントがあります。
まずはどのようなことに気をつけて献立を立てていけば良いのか、3つのポイントをお伝えします。
1汁2菜を目標にする
「1汁2菜」とは、主食+汁物(1汁)+主菜・副菜(2菜)で構成された食事のことです。1汁2菜を意識すると、栄養をバランスよく摂取しやすいと言われています。
- 主食:ご飯・パン・麺・パスタなど(主に炭水化物の供給源)
- 汁物:味噌汁・スープ・ポタージュなどの汁物
- 主菜:卵・肉・魚・大豆など(主にたんぱく質・脂質・一部ミネラルの供給源)
- 副菜:野菜・海藻・きのこなど(主にビタミン・ミネラル・食物繊維の供給源)
大人・子ども問わず、献立を立てるときの基本になるので、覚えておくと役立ちますね。
毎食実践出来たら素晴らしいですが、難しいこともあると思います。その際は無理をしすぎず、「1日1食は1汁2菜の献立にしよう」「次の食事で、栄養を補おう」と1日の食事の中でバランスが整うよう考えてあげればOKです。
野菜不足に気を付ける
現代の食生活は、野菜不足が進んでいると言われています。野菜にはビタミン・ミネラル・食物繊維などが含まれているので、不足してしまうと体の成長・健康に影響すると言われています。
野菜不足が招く悪影響の例は下記のとおりです。
- 免疫力、自然治癒力の低下
- 体の発育が悪くなる
- 骨や歯がもろくなる
- イライラする
- 疲れやすくなる
- 便秘になる
体調不良で食事が取れないときなど、一時的な不足であれば過度に心配しすぎる必要はありません。しかし、野菜が苦手で食べない子には、調理法や味付けを工夫してみましょう。
野菜そのままでは抵抗がある子どもも多いので、すりおろしたり、細かく切ってハンバーグなどに混ぜ込んでみるのがおすすめです。ソースの味で野菜の味が隠れて気付かれにくく食べてくれる可能性が高まります。
また、食感を感じないようクタクタにして、味噌汁やスープにするのもおすすめですよ。
旬の食材を積極的に取り入れる
スーパーや市場にいくと、旬の野菜がたくさん並んでいますよね。絵本やテレビで学ぶことももちろんいいことですが、野菜を実際に見て「このお野菜何かな?」「切ったら中身は何色かな?」「いい匂いがするね」と、会話しながら野菜への興味や理解を深めてみましょう。五感を刺激することで、食への意識が変わることもあります。
時間と余裕があれば、一緒に育ててみるのもいいですね。自分で育てた野菜に愛着が沸き、怖がる必要のない身近な食べ物だと思ってもらえるでしょう。
2歳に必要な主な栄養素の摂取目安量
次に厚生労働省が発表している2歳児の食事摂取基準から、特に重要な栄養素の目安量を紹介します。
栄養素 | 摂取目安量(男児) | 摂取目安量(女児) |
エネルギー量(kcal) | 950 | 900 |
たんぱく質(g) | 39.2 | 37.1 |
脂質(g) | 26.4 | 25.0 |
炭水化物(g) | 136.6 | 129.4 |
ビタミンA(μgRAE) | 400 | 350 |
ビタミンC(mg) | 35 | 35 |
ビタミンD(mg) | 2 | 2 |
カルシウム(mg) | 450 | 400 |
鉄(mg) | 4.5 | 4.5 |
※たんぱく質・脂質・炭水化物は目標値のエネルギー比率から導き出した数値。
※ビタミンDは目安量、その他は推奨量。
成人女性が1日に必要なエネルギー量が2000kcal程と言われているので、「2歳児の摂取量は成人女性の約半分」と考えるとわかりやすいですね。
たんぱく質やカルシウムは体の成長に欠かせない栄養素なので、大人の半分よりも少し多めを意識して与えましょう。
また、ビタミンDや鉄分も不足しやすいと言われています。多くの魚はビタミンDと鉄分が同時に摂れるので、食材選びに困ったときには魚料理がおすすめです。
2歳におすすめの1週間分の献立例
2歳児に必要な栄養をバランス良く摂るためには、献立をしっかりと考える必要があります。しかし、栄養バランスの整った献立を考えて、毎食準備するのは難しいですよね。
ここでは毎日の献立決めに悩んでいる方へ、2歳向けの1週間の献立例を紹介します。食材の固さ・味付けは子どもの発達段階に合わせて、調節してあげてください。
具体的な献立の立てを立てる時の基本の考え方
朝食は炭水化物とたんぱく質を摂取できるメニューにしましょう。炭水化物やたんぱく質は体内時計を整え、体を活発モードに切り替えてくれます。
カロリーや塩分の高いものは昼食に摂りましょう。日中は活発に活動するため、汗をかく事も多くエネルギーを消費しやすいタイミングです。また、カリウムを含む食材を合わせて食べると、不要な塩分の排出を助けてくれます。
夕食では、肉や魚のたんぱく質を摂りすぎる傾向があるので、子どもの手のひらに乗るサイズのものを1つか2つに留めるようにしてくださいね。
月曜日の献立例
休日を挟んでリズムが崩れがちな月曜日。野菜ジュースや、具材たっぷりのお好み焼きで、手軽に栄養を取れる献立に。前日の日曜日にハンバーグやブロッコリーを作り置きしておけば、夕飯作りの時間が短縮できますね!
朝食 | ケチャップライス大根ときゅうりのマヨサラダ |
昼食 | 野菜たっぷりお好み焼きわかめスープ |
夕食 | ご飯椎茸とえのきの味噌汁野菜ひじきハンバーグ茹でブロッコリー |
献立のポイント
朝食のケチャップライスは、冷凍のミックスベジタブルを使えば簡単に作れます。大根ときゅうりのサラダでビタミンやミネラルもしっかり補給しましょう。
昼食は野菜をたっぷり混ぜ込んだお好み焼き。わかめなどの海藻類にはカリウムが含まれているので、一緒に摂るといいですね。
夕食は人参やひじきを細かくして混ぜ込み、栄養価の高いハンバーグにしてみましょう。豆腐を入れるとたんぱく質・カルシウムも増えるうえ、かさ増しにもなります。きのこの旨味たっぷりの味噌汁もおすすめです。
おやつにおすすめのメニュー
- 豆乳黒蜜プリン
- かぼちゃクッキー
参考:https://cookpad.com/recipe/1283860 - みかん
火曜日の献立例
少しずつ平日のリズムを取り戻していきたい火曜日は、子どもが好きなピザやラーメンで、エネルギーを補給しましょう!人気のメニューは、野菜をひそませてもパクパク食べてくれる可能性大です。
朝食 | トマトとコーンのカラフルピザきなこ牛乳 |
昼食 | 野菜ラーメンバナナ |
夕食 | ご飯具だくさん豚汁ツナとキャベツのマヨネーズ和え切り干し大根 |
献立のポイント
朝食は、食パンにケチャップ・トマト・コーン・ピーマン・チーズを乗せて焼いたピザと、たんぱく質やカルシウムを補うきなこ牛乳です。
昼食は、玉ねぎ・人参をたっぷり使ったラーメン+カリウムを含むバナナ。
夕食は、豚汁に野菜をたっぷり入れ、切り干し大根やツナとキャベツのマヨネーズ和えで鉄分・カルシウム・カリウムを取り入れます。また、ツナには心血管の健康を促すオメガ3脂肪酸も含まれているので、こまめに取り入れたい食材です。
おやつにおすすめのメニュー
- いちごのムース
参考:https://cookpad.com/recipe/1368730 - 野菜蒸しパン
参考:https://cookpad.com/recipe/7804548 - フルーツヨーグルト
水曜日の献立例
週末に向けエネルギーを温存したい週半ばは、丼やワンプレートメニューで洗い物を減らす工夫を。ご飯が進む中華料理は、つい味を濃くしがちなので減塩の醤油や中華だしをうまく活用してくださいね。
朝食 | わかめと白ごまのおにぎり小ネギ入り卵焼き茹で人参 |
昼食 | ミートソースパスタ小松菜とりんごのスムージー |
夕食 | 麻婆丼トマトのコンソメスープズッキーニのマヨコーン焼き |
献立のポイント
乾燥わかめを使って、手軽なわかめご飯を作りましょう。一口サイズのおにぎりにすれば、子どももパクパク食べられます。
昼食はミートソースパスタ。ミートソースは多めに作ると、翌日も活用できますね。
夕食の麻婆丼に入れる野菜は、人参・玉ねぎ・ニラなどお好みのものを。食べごたえのある主食は、さっぱりしたトマトのコンソメスープと相性が良いです。薄切りにしたズッキーニに、マヨネーズとコーン・お好みで粉チーズを乗せてトースターで焼くとヘルシーな一口ピザになりますよ。
おやつにおすすめのメニュー
- きなこトースト
- バナナケーキ
参考:https://cookpad.com/recipe/4733616 - いちご
木曜日の献立例
少し疲れが出てきた木曜日の夕飯には、体を労わる和食メニューにしましょう。ビタミンB群を含む肉や枝豆には、疲労回復の効果が期待できます。枝豆はそのままだと喉に詰まってしまう可能性があるので、少し刻んで入れてあげると安心ですね。
朝食 | フレンチトーストヨーグルトりんご |
昼食 | タコライスバナナ牛乳 |
夕食 | 枝豆ご飯人参と大根のすまし汁サバ味噌ブロッコリーとキャベツの海苔和え |
献立のポイント
朝食はほんのり甘いフレンチトースト。ヨーグルトやフルーツはフレンチトーストに添えると、見た目が良くなるだけでなく洗い物も減るのでおすすめです。
昼食のタコライスは、前日のミートソースをアレンジしました。ご飯にレタスのような葉野菜を敷き、ミートソース・細かく切ったトマト・粉チーズをかけたら完成です。バナナ牛乳はミキサーを使わなくてもフォークの背などで粗く潰したバナナに牛乳を加えるだけで、手軽に作れますよ。
夕食はサバ味噌で疲労回復。ビタミンDも入っているので、ブロッコリーとキャベツの海苔和えで摂取した、カルシウムの吸収を手伝ってくれます。
おやつにおすすめのメニュー
- コロコロ大学芋
- マカロニきなこ
参考:https://cookpad.com/recipe/3833897 - 減塩醤油の焼きおにぎり
金曜日の献立例
1週間頑張った金曜日は冷蔵庫の整理をしつつ、パワーの出る献立に。カレーや肉じゃがのような煮込み料理なら、翌日リメイクすることも可能です。
朝食 | ご飯かきたまスープ納豆 |
昼食 | ツナと野菜のカラフルそうめん鶏と豆腐のナゲット |
夕食 | カレーライスコールスローサラダ牛乳 |
献立のポイント
朝食では、卵や納豆でたんぱく質をしっかり摂りましょう。
昼食のそうめんは手軽で嬉しいメニューですが、そのままでは栄養が低いので、ツナや細かく切ったトマト・黄色パプリカ・茹でオクラを乗せて、見た目にも色鮮やかなトッピングをしましょう。鶏ひき肉に豆腐を混ぜ込んだふわふわナゲットは、2歳も食べやすい軟らかさです。
夕食のカレーライスには、トマトやほうれん草・さつまいものような旬の野菜を入れるといいですね。コールスローサラダは、ビタミンやミネラルを摂りつつ、食感も楽しめる副菜です。
おやつにおすすめのメニュー
- バナナアイス
参考:https://cookpad.com/recipe/6089995 - オレンジゼリー
参考:https://cookpad.com/recipe/6061621 - きなこのおはぎ
参考:https://cookpad.com/recipe/3128784
土曜日の献立例
家族が揃う休日は、大人も一緒に食べられるメニューに。朝から気分が上がる色鮮やかな食卓は、それだけで充実感を味わえます。
朝食 | 鮭と大葉のおにぎりハムと玉ねぎのオムレツきゅうり |
昼食 | カレーうどんチーズ |
夕食 | ご飯コーンスープカツオの竜田揚げポテトサラダ |
献立のポイント
朝食は鮭フレーク・大葉・白ごまを加えたおにぎりと、細かく切ったハムと玉ねぎのオムレツです。どちらも軟らかめのメニューなので、パリッとした食感の薄切りきゅうりを添えて。
昼食は昨日の残りのカレーを、カレーうどんにアレンジ。チーズは塩分が高いので、子ども用チーズを選んであげましょう。
夕食の竜田揚げには、刺身用の新鮮なカツオを使うとたんぱく質や不足しがちな鉄分・ビタミンなどが摂れるのでおすすめです。特に、血合いの部分は栄養価が高いので、油で揚げて臭みや苦味を和らげると食べやすくなります。
おやつにおすすめのメニュー
- 人参パウンドケーキ
- もちもち芋もち
参考:https://cookpad.com/recipe/2636437 - ドライトマト
日曜日の献立例
お出かけを楽しんだ日曜日は、ササッと作れる献立を。タラと野菜の和風スープは、鍋にしてみんなで食べるのも楽しいですね。満足感にも繋がるので、余裕のある日はいつもと少し違った設定の食事の仕方にするのもおすすめです。
※鍋やホットプレートを使う際は、火傷を防ぐため子どもの手の届かない場所に配置を。
朝食 | しらすマヨネーズトースト子供用野菜ジュース |
昼食 | 小松菜とえのきのひき肉あんかけ丼大根の味噌汁 |
夕食 | ご飯タラと野菜の和風鍋人参とピーマンのごま和え |
献立のポイント
朝食は食パンにしらすとマヨネーズ、チーズを乗せたトーストを。市販の子ども用野菜ジュースを用意すれば、手軽にビタミンやミネラル・食物繊維を摂れますよ。
昼食は中華風のあんかけ丼。野菜も肉の栄養を摂りつつ、食べ応えのある腹持ちのいいメニューです。
なるべく手軽に作りたい日の夕食は、鍋がおすすめ。鍋を煮ている間に、パパッと作れる副菜や翌週に備えて簡単な作り置きをしておくと、平日が心穏やかに迎えられるかもしれませんね。
おやつにおすすめのメニュー
- お麩のきなこラスク
参考:https://cookpad.com/recipe/4747289 - トマトとチーズのホットケーキ
参考:https://cookpad.com/recipe/4571805 - りんご
2歳の献立を立てる際の注意点
2歳向けの献立を立てる際、1番気をつけたいのは「安全と健康」ではないでしょうか。子どものためを思ってどんなにおいしい料理を作っても、体へのリスクが大きいものでは本末転倒です。
ここでは献立を立てる際、注意してほしい3つのポイントを紹介します。
生ものはNG
2歳までは、生卵や刺身のような生ものは避けましょう。特に刺身には、細菌や寄生虫がついていることもあります。まだ生ものに対する抵抗力が低い2歳児は、消化不良を起こしたり、食中毒になる危険も。早くても3歳頃から、体調が良いときに少量ずつ始めるようにしましょう。
加工食品は避ける
大人用のハムやウインナーなどの加工食品やレトルト食品は、味がしっかりついています。塩分量も子どもには多すぎるでしょう。
幼いうちに塩辛い食品を食べる習慣がつくと、成長してからも濃い味を好んでしまい、生活習慣病のリスクも上がる可能性があります。
2歳児の料理に使う場合は、子ども用に塩分が控えめになっているものを選んだり、発色剤や着色料を使用していない、無塩せきのハムやウインナーを少量使用すると良いでしょう。
薄味に仕上げたスープの具材やサラダのトッピングとして使うと、程よいアクセントにもなります。塩分とおいしさのバランスをうまく調整してあげてくださいね。
アレルギー成分に注意
離乳食のときと同様に、2歳児になっても初めて食べる食材は、必ず少量から始めましょう。その後数回かけて量を増やし、アレルギー症状が出ないことを確認してください。
特に、市販の食品は何が入っているかわかりにくいですよね。アレルギー表示があるものもありますが、2024年現在アレルギーの発症数や重篤度が高い「特定原材料」として表示義務があるのは以下の8つのみです。
- えび
- かに
- くるみ
- 小麦
- そば
- 卵
- 乳
- 落花生
その他の表示は任意になっているので、パパ・ママがしっかりパッケージの原材料をみて判断してあげましょう。
栄養バランスの取れた2歳の献立を考えよう!
2歳頃になると食べ物の好き嫌いがはっきりしてきて、パパ・ママが一生懸命作った料理でも全然食べない日があるかもしれません。
しかし、調理法を少し変えるだけで、パクパク食べ進めるようになることもあります。例えば同じ具材でも、「コンソメスープより味噌汁にした方がよく食べる」「軟らかく煮るより、パリッと焼いた方が好きそう」と、次第に子どもの好みもわかってくるでしょう。
焦らず、いろんな味付けや調理法を試し、子どもとの食事を楽しむことを優先してください。
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家族みんなが、笑顔で楽しい食事時間を過ごしてくださいね。