大切な子どものために、「成長段階に合わせたおいしいご飯を作ってあげたい。でも、日々育児や仕事に追われ、手の込んだメニューを作る時間がない…。」と悩みを抱えている方も多いのではないのでしょうか。
そのような方へおすすめしたいのが「取り分け幼児食」です。うまく活用することができれば、日々の家事負担が減るだけでなく、栄養もしっかりと摂ることができますよ。
そこで、今回は取り分け幼児食について、メリットや注意点、おすすめメニューまで幅広く紹介していきます。
取り分けられる幼児食をつくってみよう
取り分けられる幼児食とは、子どもが食べられる食材を使って、調理途中のものを大人用・子ども用に取り分けて作る食事のことです。乳幼児を含む家族の分の食事を一度に作ることができる、離乳食の作り方の一般名称を指します。
では、実際にはどうやって取り分け幼児食を作るのでしょうか。具体的な作り方を紹介する前に、ここでは取り分け幼児食のメリットや基本的なルールについてご紹介します。
幼児食取り分けのメリットとは?
幼児食を取り分ける最大のメリットは、子どものためだけに幼児食を作るのではなく、大人や兄弟の分も一緒に作ることができ、時短になる点です。
また、幼児食を中心に献立を考えることで、魚・肉・野菜などの食材をバランス良く使用した栄養価の高いメニューになったり、使用する調味料や油の量が減ったりと、家族全員が健康的な食生活を送れるようになるというメリットもあります。
さらに、幼児食用の食材を少しだけ買って余らせてしまうことがないため、フードロスにもつながります。
このように、取り分け幼児食はさまざまなメリットをもたらしてくれる便利な調理法です。
幼児食を取り分ける際の基本ルール
取り分ける際の基本ルールは、薄味にするために大人用の味付けをする前に取り分けることです。その後、子どもの発達の状況に合わせて、つぶしたりとろみをつけたりするなど、食べやすくする工夫をしましょう。
大まかな手順は以下の通りです。
- 具材を加熱する(水やだし汁のみで煮る)
- 幼児食に使う分を取り分ける
- 取り分けた具材を子どもに適した大きさ・固さ・味付けに調理する
- 残りの分を大人用に味付けする
メニューを考える際は、子どもが食べられる食材を使い、味が濃いもの・辛いもの・油や脂肪が多いもの・歯ぐきでつぶしきれない固さのものなどは、避けてください。
幼児食を取り分ける際の注意点
便利でメリットの多い幼児食の取り分けですが、いくつか注意すべき点があります。ここでは、幼児食の取り分けについていくつかの注意点を紹介します。
食べやすい食材を選ぶ
幼児食において、食べやすさはとても重要です。歯ぐきでつぶしきれない固さのものや、ニンニクや香辛料などの刺激の強い食材は、避けるようにしましょう。
大人用に食感を残したり、風味をつけたりしたい場合は、煮込む前に大人用の分を取り分けたり、子ども用を取り分けた後に加えたりするようにしましょう。
食材の大きさと形状に注意する
麺類であればハサミや麺切り用のカッターなどで短く切ったり、大きな固形物は小さく切る・つぶすなどしたりして、子どもが食べやすい形状に整えましょう。
とくに、「ミニトマト」や「ぶどう」などの丸い食材は、そのまま飲み込んでしまい誤嚥につながる可能性が高いため、必ず切ってから与えましょう。
調味料の量を調整する
子どもが1日に必要とする塩分の量は、月齢や年齢にもよりますが成人男性の1/5~1/3ほどしかありません。大人に合わせた味付けにしてしまうと、塩分の摂りすぎになってしまいます。
幼児食を取り分ける際は、全体の味付けは下味程度に留めておき、最終の味付けは必ず取り分けてから行うようにしてください。
簡単にできる幼児食取り分けレシピ9選
ここでは、簡単に作ることができる取り分け幼児食のレシピを紹介します。
忙しいときに重宝するお助けレシピや、気になる栄養バランスを整えることができる栄養満点レシピ、子どもが大好きなデザートレシピまで、様々な取り分けレシピをご紹介しますので、ぜひ一度作ってみてください。
忙しい朝や休日のランチにぴったりの取り分けレシピ
まず始めに、簡単に作ることができる朝食や昼食向けの取り分けレシピをご紹介します。
時短で作れる「フレンチトースト」
漬け込む工程がないので、忙しい朝にも作ることができる簡単メニューです。
大人は焼いた後に粉糖やシロップをかけて甘みを足すのがおすすめです。
【材料 (2人分)】
- 食パン(6枚切り):2枚
- 牛乳:100cc
- 卵:1個
- 砂糖:小さじ1/2(なくてもOK)
- バター:10g
【作り方】
- 食パンを6等分にカットする
- 牛乳と卵と砂糖を混ぜて卵液を作る
- パンに卵液が付くようにひっくり返しながら、卵液とパンを馴染ませる
- フライパンを熱してバターを溶かし、3を弱火で焼く
- 焦げ目がついてきたらひっくり返して、蓋をして蒸し焼きにし、しっかりと火を通す
- 両面に焼き目がついたら完成
※パンは焼いてから食べやすい大きさに切ってもOKです。
さらに月齢が低い子どもの場合、1の工程でパンの耳を切り落とすとより食べやすくなりますよ。
参考:https://cookpad.com/recipe/7470867
栄養満点◎「納豆しらすチャーハン」
しらすと納豆を入れることで、たんぱく質やカルシウムが豊富に入った栄養たっぷりな一品になります。取り分けることを考えて、油はひかえめで仕上げましょう。
【材料 (2~3人分)】
- 卵:1個
- ご飯:300g
- ピーマン:1個
- にんじん:1/2本
- 納豆:1パック
- 付属の納豆のタレ:1袋
- しらす:20g
- 醤油(大人用):小さじ1
- サラダ油:大さじ1
【作り方】
- ボールに卵をとき、ご飯と混ぜ合わせる
- ピーマン・にんじんはみじん切りにし、納豆は付属のタレを入れて軽く混ぜておく
- フライパンにサラダ油を入れて熱し、中火でみじん切りにしたピーマンとにんじんをしんなりするまで炒める
- 1のご飯を入れ強火で、手早く炒める。
- 納豆・しらすを入れて軽く炒めて完成
※大人用は、最後に醤油で味を整えてください。ごま油やキムチをトッピングするのもおすすめです。
参考:https://cookpad.com/recipe/7258974
ワンパンで作る「焼うどん」
炭水化物だけでなく、たんぱく質やビタミンがまとめて摂れる焼うどん。途中で取り分ければ、フライパン一つで手軽に作ることができますよ。
うどんはゆでうどんならそのまま、冷凍うどんなら電子レンジで解凍してから使ってください。
【材料 (2~3人分)】
- うどん:2玉
- 豚肉:150g
- にんじん:1/3本
- 玉ねぎ:1/2個
- 小松菜:1束
- えのき:1/6パック
- キャベツ:2~3枚
- 醤油:大さじ1
- オイスターソース:大さじ2
- 水:大さじ2
- 顆粒だしの素:小さじ1
- 塩:少々
- 鰹節・こしょう:お好みで
- サラダ油:大さじ1
【作り方】
- 野菜はそれぞれ食べやすい大きさに切る
- 塩以外の調味料を混ぜ合わせておく
- フライパンにサラダ油を入れて熱し、豚肉と塩を加えて炒める
- 豚肉に火が通ったら野菜を全て加えて炒める
- 野菜に火が通ったらうどんを加え、2の合わせ調味料を大さじ2杯加えてうどんをほぐしながら炒める
- 全体がなじんだら幼児用を取り分ける
- 残りの調味料を全て加えて炒め、塩胡椒で味を調整する(大人用)
※大人用の分は後から鰹節や胡椒で風味をプラスするのがおすすめです。
幼児用のうどんは、必要であればキッチンばさみなどで細かく切ってから食べてください。とくに、冷凍うどんは弾力があるので、子どもは噛みづらい場合があります。食べやすくなるよう、サイズ感に注意しましょう。
参考:https://cookpad.com/recipe/7600266
栄養バランスを考えた取り分けレシピ
次に、野菜やお肉をバランス良く使用した栄養満点の取り分けレシピをご紹介します。
手づかみ食べもOK!「鶏つくね」
手づかみ食べにも適している鶏つくね。豆腐と片栗粉を入れることで、小さなお子さまにも食べやすいふんわりとした食感に仕上げました。
【材料(3~4人分)】
- 鶏ひき肉:300g
- 木綿豆腐:150g
- 玉ねぎ:小1個
- みそ:大さじ1
- 酒:大さじ1
- 生姜チューブ:小さじ1/2
- 片栗粉:大さじ3
- 油:大さじ1
<取り分け後に使用する調味料(大人用)>
- 醤油:大さじ1/2
- みりん:大さじ1/2
- 酒:大さじ1/2
- 水:大さじ1
【作り方】
- 玉ねぎをみじん切りにし、耐熱容器に入れてふんわりとラップをしてから電子レンジの600wで2分加熱する
- ボウルにひき肉と1の玉ねぎ、調味料をすべて入れてよくこねる
- フライパンに油を薄く敷き、2のタネを丸めながら並べる
- フライパンを熱し、中火で3分加熱した後裏返してからさらに2分焼く
- 酒を加え、蓋をしてさらに2分蒸し焼きにする
- 幼児用を半量取り分けたら、合わせ調味料を加えてとろみがつくまで煮詰める
※大人用にはいりごまや刻んだ大葉・ねぎなどをトッピングするのもおすすめです。
参考:https://cookpad.com/recipe/7856068
野菜もりもり「ドライカレー」
ご飯と野菜と肉を一度に食べることができる栄養バランスが良いレシピです。冷蔵庫の残り野菜も無駄なく活用できますよ。
【材料 (2~3人分)】
- 牛豚合挽き肉:200g
- 玉ねぎ:1/2玉
- お好みの野菜:150〜200g
- 塩:少々
- カレー粉:大さじ1
- ケチャップ:大さじ3
- 中濃ソース:大さじ3
- 水:200ml
< 幼児用調味料>
- ケチャップ:小さじ1
- 中濃ソース:小さじ1
- 水:20ml
【作り方】
- 野菜はすべてみじん切りにする
- フライパンで玉ねぎを炒め、透き通ってきたら、残りの野菜と挽肉・塩を加えて全体に火が通るまで炒める
- 炒めた分から、大さじ山盛り3杯程度を耐熱容器に取り分けておく
- 2にカレー粉を入れ、全体に馴染むまで炒める
- ケチャップ・ソース・水を加え、時々かき混ぜながら中火で10分くらい加熱したら完成(大人用)
- 3の取り分けた具材に、完成した大人用カレー大さじ2と幼児用調味料を入れてよく混ぜる
- ふんわりラップをして電子レンジの600wで2分程加熱したら完成(幼児用)
※おすすめの野菜はにんじんやピーマン、小松菜などです。ナスやズッキーニなどの夏野菜もよく合います。
参考:https://cookpad.com/recipe/6431200
もう一品ほしいときに◎「ほうれん草サラダ」
ほうれん草とにんじんを使った、色鮮やかなサラダです。ツナ缶を加え、甘辛い味付けにすることで、子どもでも食べやすい一品になります。
【材料(3〜4人分)】
- ほうれん草:1袋
- ツナ缶:1缶
- にんじん:1/2本
- いりごま:適量
- 醤油:大さじ1
- 砂糖:大さじ1
- 酢:大さじ1
- ごま油:大さじ1
【作り方】
- にんじんは千切りにし、耐熱容器に入れてふんわりラップをして電子レンジで600w2分加熱し、冷ましておく
- ほうれん草は茹でてから水気を切り、食べやすい大きさに切る
- ボウルに砂糖・醤油・酢・ごま油を入れ混ぜ合わせる
- 1と汁を切ったツナ缶・いりごま・2の調味料半分を入れて混ぜ、子ども用に取り分ける
- 大人用に、残った調味料を加えて和えたら完成
※子どもが食べることを考え、ほうれん草は小さめに切り、にんじんは柔らかめに加熱してください。
参考:https://cookpad.com/recipe/7496822
幼児が喜ぶデザート取り分けレシピ
最後に、子どもが喜ぶ甘いデザートレシピを紹介します。
砂糖不使用「バナナケーキ」
完熟バナナで作る、自然な甘みでホッとする味わいのバナナケーキです。
【材料(2~3人分)】
- バナナ(完熟しているもの):1本
- 卵:1個
- 油:大さじ1
- 牛乳:大さじ4
- 米粉:100g
- ベーキングパウダー:5g
- メープルシロップ(大人用):お好みで
【作り方】
- バナナを潰す
- 卵を入れて混ぜる
- 牛乳と油を入れて混ぜる
- 米粉とベーキングパウダーを入れて、さっくりと混ぜ合わせる
- 型にクッキングシートを敷いて生地を流し入れ、180℃に予熱したオーブンで30分焼く
- 粗熱が取れたら切り分け、大人用はお好みでメープルシロップをかける
※時間がない時はフライパンで生地を焼いて、パンケーキのようにしてもOKです。
参考:https://cookpad.com/recipe/7483034
甘さ控えめ「スイートポテト」
スイートポテトは、さつまいもの食物繊維を摂ることができる優秀なおやつです。たくさん作って冷凍しておくと、解凍していつでも食べられるので便利ですよ。
【材料 (8人分)】
- さつまいも:大1本
- 生クリーム:20g
- てんさい糖:30g
- 卵:2個
- バニラエッセンス:3滴
- バター(大人用):好みで使用
【作り方】
- さつまいもは1口大に切り、やわらかくなるまで茹でる
- 茹でたさつまいもをつぶす
- さつまいもが熱いうちにバターを加えて、混ぜながら溶かす
- バターが溶けたら、砂糖・生クリームを加えてさらに混ぜる
- 卵2個のうち、1個を卵黄と卵白に分け、4に卵1個と、分けた卵白を入れて混ぜる
- 取り分けた卵黄は、溶いておく
- 型にいれ、形を整える
- 表面に6の卵黄をハケで塗り、200℃に予熱したオーブンで10分ほど焼く
- 大人用のみ、溶かしたバターを表面に塗って完成
※生クリームは牛乳で代用してもOKです。てんさい糖は上白糖やメープルシロップなど、好みの甘味料に変更してもOKです。
参考:https://cookpad.com/recipe/7362872
見た目もかわいい「フルーツポンチ」
缶詰を使用すれば、手間なく手軽にカラフルなフルーツポンチを作ることができます。牛乳やヨーグルトと合わせてもおいしく食べられます。
【材料(3~4人分)】
- みかん缶:1缶(総量約300g)
- 桃缶(黄桃、白桃):各1缶(総量約300g)
- バナナ:2本
- りんご:1/2個
- いちご:1/2パック
【作り方】
- みかん缶をシロップごとボウルに入れる
- 桃缶は食べやすく切って、シロップごと1に入れる
- ほかのフルーツも食べやすく切って1に入れたら、全体をざっくり混ぜて完成
- 子ども用は缶詰のシロップをよく切って盛り付ける
参考:https://cookpad.com/recipe/7434854
幼児食の取り分けで食事のバリエーションを増やそう!
本記事では、取り分け幼児食についてメリットや注意点・おすすめメニューまで幅広く紹介しました。
取り分け幼児食を作ると、時短になるだけでなく、栄養面でのメリットや環境に配慮できるなど、たくさんのメリットがありますよ。
それでも、調理自体が大変に思うこともありますよね。
そのような場合は、幼児食の冷凍宅配サービスを行っているmogumoがおすすめ。
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