3歳の1週間の献立を立てるポイントを解説!具体的なメニュー例もご紹介

3歳 献立 1週間 子育て

心も体も著しく成長する3歳。子どもの健やかな成長に、食事は大きく関わっています。この時期の食事は、3歳児に必要な栄養素を意識して取り入れた食事が必要です。いろいろな食べ物をできるだけ幅広く取り入れ、栄養バランスはもちろんのこと、新しい味を覚えたり、苦手な味にも少しずつ慣れていけるような食事の工夫も考えましょう。

とはいえ、毎日献立を考えるのは大変ですよね。この記事では、3歳の1週間の献立例を紹介し、立てる際のポイントを解説します。具体的なメニュー例を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

3歳の献立に取り入れたい五大栄養素

3歳の子どもの献立に取り入れたい栄養素は「炭水化物」「脂質」「たんぱく質」「ビタミン」「ミネラル」の5つがあります。これらは「五大栄養素」と言われ、子どもの健やかな成長に欠かせない栄養素です。「五大栄養素」は主にこのような食材に含まれています。

栄養素主な食材主な働き
炭水化物ごはん・パン・めん類など糖質は体を動かすエネルギー源となる食物繊維は、腸内環境を整え便秘の予防にもつながる
たんぱく質肉・魚・卵・大豆や大豆製品・乳製品など筋肉・血液・皮膚など、体をつくる材料となる
脂質サラダ油・バター・マーガリンなど体を動かすエネルギー源となる細胞の構成成分にもなる
ビタミン野菜類・果物類など摂取した栄養素を効率よく体に取り入れるためのサポート
ミネラル肉や魚・乳製品・海藻類・きのこ類などなど血液・骨や歯などの体を構成する成分となる精神の安定にもつながる

五大栄養素を効率よくとるためには「1汁3菜」の献立がおすすめ!

五大栄養素をバランス良く、効率的に摂るにはどのような献立が良いのでしょうか?献立を立てる際には「1汁3菜」を意識しましょう。

「1汁3菜」とは、「主食」「主菜」「副菜(2品)」「汁物」を揃えた献立のことで、日本人が古くから親しんできた食事スタイルでもあります。下の表に主なメニューや取り入れたい栄養素をまとめました。

料理グループ主なメニュー
主食ごはん・パン・めん類
主菜肉・魚・卵・大豆や乳製品をメインにした料理
副菜(2品)野菜・きのこ・いも・海藻などを取り入れた料理(小鉢や、主菜の添え)
汁物※毎食は入れない汁物・スープ

1汁3菜の食事では、「できるだけいろいろな味を組み合わせる」ことがポイントです。さまざまな食材を取り入れることで、より栄養バランスの偏りが少ない献立になるでしょう。また、食材の種類や調理法により味・色・形・食感など、さまざまな持ち味が活かせます。

おかずを3品も作るのは大変という場合は、副菜に冷奴や納豆など、手を加えなくてもよい加工品を活用するのもおすすめです。果物や乳製品を取り入れるのも良いでしょう。

また、1品しかおかずを作れない場合は、肉と野菜の炒め物など、たんぱく質と野菜を一緒に取れる複合料理を献立に加えると栄養バランスが取れますよ。

おかずの種類を複数用意するのが難しい場合は、主菜と副菜を合わせた1品料理をおかずとして用意するのもおすすめです。

例えば、「肉と野菜の炒め物」「シチュー」などがこれに当てはまります。たんぱく質とビタミン・ミネラルを含む食材が同時に摂れるので、一汁三菜と同様と考えてOKです。

3歳の献立を立てるポイント

3歳の子どもの献立を立てる際には、おさえておきたいポイントがあります。ここでは、それぞれのポイントについて解説します。

不足しがちな「鉄」や「カルシウム」も積極的に取り入れる

3歳児は「鉄」や「カルシウム」などの栄養素が不足しがちと言われています。これらの栄養素を補うために、以下の食材を積極的に献立に盛り込みましょう。

栄養素多く含む食材料理例
レバー・肉・赤身の魚・大豆製品・海藻・緑黄色野菜ひじきの煮物・鶏レバーの甘辛煮・小松菜のおひたし・冷奴 など
カルシウム牛乳・乳製品・小魚・青菜・大豆製品生揚げとほうれん草の煮びたし・かじきのチーズ焼き・シチュー・わかさぎの唐揚げ など

血液は、体に必要な酸素や栄養素をそれぞれの器官に届ける働きがあります。鉄は血液の構成成分であり、不足すると貧血になり、発育の遅れを引き起こす可能性があります。不足しないよう注意しましょう。

カルシウムは、骨や歯を形成する主要な成分で、体が大きく成長する幼児期には欠かせません。さらに筋肉を収縮させて心臓の鼓動を保ったり、精神を安定させる役割もあるため、子どもの成長に必要な栄養素といえます。

1日1回のおやつで食事を補助

幼児期のおやつには、3回の食事で摂れなかった栄養を補う「補食」の役割があります。子どもは1回の食事で食べられる量も限られているため、おやつを上手に活用して、足りない栄養をプラスしましょう。

しかし、おやつは子どもにとって楽しみの1つでもあります。栄養的な面だけでなく、食事とは違った楽しみを盛り込み、おやつの時間を楽しくする工夫も大切です。

おやつを与える際の注意点

おやつを与える際には以下の点に注意しましょう。

  1.  時間を決める:食事に影響が出ないよう、食事との間隔を2〜3時間あける
  2.  量を決める: 3歳~5歳児は1日1回 (1回分のエネルギー量は150〜200kcalが目安)
  3.  積極的に摂りたい栄養素を入れる:たんぱく質・鉄・カルシウム・食物繊維 甘すぎるものや塩分・脂質が多いものは控える:市販品は栄養成分を要チェック

おやつにおすすめのメニュー

ここでは、手作りおやつにおすすめのメニューを紹介します。市販品と異なり、積極的に摂りたい栄養素を入れることができますよ。おやつを用意する時の参考にしてくださいね。

  • おにぎり:しらす・鮭・青のり・ひじき・ごま・かつお節・チーズなどを混ぜるとたんぱく質やミネラルが補給できる
  • 蒸しパン:きな粉・バナナ・レーズン・コーン・チーズ・ごまなどを混ぜるとたんぱく質やビタミン・食物繊維が補給できる
  • ホットケーキ:生地を作る時に使う牛乳を豆乳や野菜ジュースに変えると、カルシウムやビタミンが補給できる
  • ふかし芋:糖質・食物繊維・ビタミンCなどが補える
  • ヨーグルト:たんぱく質やカルシウムが補えて、フルーツやきな粉を加えると、さらにビタミンやカルシウムが補給できる
  • バナナ:糖質やカリウムなどが補える。1年を通して手に入りやすく使い勝手も良いみかん:ビタミンC・食物繊維がたっぷりで、皮を剥くだけで手軽に食べられる

おにぎりや蒸しパン・ホットケーキは、好みでさまざまなアレンジが楽しめます。果物は季節ごとに旬のものを取り入れると、よりおいしさが味わえて、食育にもつながります。

3歳におすすめの1週間分の献立例

毎日の献立作りに悩むパパ・ママも多いことでしょう。ここでは、3歳児におすすめの1週間の献立例を紹介します。参考にしながら、子どもの好みや成長に合わせて「我が家の献立」を立ててみましょう。

月曜日の献立例

朝食・チーズトースト
・野菜とベーコンのコンソメスープ
・バナナ
・牛乳
昼食・ジャージャーうどん
・わかめスープ
おやつ・枝豆と昆布のおにぎり
夕食・ご飯
・肉じゃが
・納豆
・ほうれん草のおひたし
・豆腐のみそ汁

献立のポイント

食パンにスライスチーズをのせて焼くだけのチーズトーストは、手軽にたんぱく質が摂取できます。しらすや焼き海苔をのせてもおいしいですよ。

1日の始まりの朝食には、エネルギー源となる糖質や体をつくるたんぱく質を摂取すると、集中力がアップしたり活発に活動できたりします。

ジャージャーうどんは、お好みで中華麺に変えてもおいしく食べられます。上にのせる肉味噌に野菜を細かく刻んで加えると、野菜が苦手な子どもでも食べやすくなりますよ。

おやつには、たんぱく質が補える枝豆入りのおにぎりを合わせます。昆布の旨味が効いて、おいしく食べてくれるでしょう。

夕食には鉄が豊富なほうれん草や、大豆製品を取り入れて栄養バランスを整えましょう。

火曜日の献立例

朝食・鮭とごまのおにぎり
・わかめのみそ汁
・フルーツヨーグルト
昼食・スパゲッティナポリタン
・お豆サラダ・牛乳
おやつ・ふかし芋
夕食・ご飯
・麻婆豆腐
・春雨サラダ
・ニラ玉スープ

献立のポイント

食欲が湧きにくい時の朝食は、ご飯を「おにぎり」にすると食べやすくなります。鮭に含まれるDHAやEPAは、脳細胞を活性化し記憶力向上が期待できます。朝食に取り入れることで、集中力アップにも効果的。

スパゲッティナポリタンには、野菜やソーセージなどを具材にプラスしましょう。不足しがちな野菜が効率良く摂取できますよ。

おやつには、食物繊維がたっぷりのふかし芋を合わせます。ほんのりとした甘みで子どもも喜んでくれるでしょう。

麻婆豆腐の味付けは、みそ・砂糖・中華だし・オイスターソースなど身近な調味料で簡単にできます。大人は食べる時に豆板醤やラー油で辛味をお好み加えてくださいね。市販品を使わないので、添加物の摂取量を少なくすることにつながります。

水曜日の献立例

朝食・きな粉トースト
・目玉焼き
・ゆでブロッコリー
・いちご
・牛乳
昼食・焼きうどん
・ヨーグルト
・野菜ジュース
おやつ・ツナサンド
・きなこ豆乳
夕食・玄米ご飯
・自家製鶏ハムのおかずサラダ
・中華スープ
・チーズ

献立のポイント

きな粉トーストは、きな粉・バター・ハチミツを混ぜて食パンに塗り、トースターで焼いて完成。きな粉とバターの香ばしい香りと、ハチミツの優しい甘さが子どもにおすすめの一品です。

子どもに人気のうどんは、野菜や肉と一緒に炒めて焼きうどんにすると、栄養バランスが整いやすくなります。ソース味やしょうゆ味など、好みの味付けを試してみましょう。

おやつには、鉄分が補えるツナサンドをプラス。手づかみで食べができるので、子どもが食べやすいですよ。パンをのどに詰まらせないよう、飲み物も添えます。豆乳にきなこを加えると、ミネラルだけでなく食物繊維もプラスできます。

玄米ご飯は、ビタミンE・ビタミンB群・鉄・マグネシウム・カリウム・マンガン・亜鉛など、さまざまなビタミン・ミネラルが補えます。野菜が苦手で栄養バランスが気になる場合におすすめです。

木曜日の献立例

朝食・自家製鶏ハムのロールサンド
・ミニトマト
・りんご
・牛乳
昼食・しらすチャーハン
・ナムル
・枝豆
おやつ・フルーツポンチ
夕食・野菜たっぷりカレーライス
・ゆで卵
・フレンチサラダ
・コーンスープ

献立のポイント

自家製の鶏ハムは多めに作って作り置きし、パンに挟んでサンドウィッチにしてみましょう。塩を少なめにしておくと、薄味になり味覚が敏感な子どもでも食べやすくなります。

チャーハンにはしらすを使ってカルシウムをプラス。具材に使用する野菜は、ミックスベジタブルにすると手軽で時短になりますよ。

おやつには、さっぱりとしたフルーツポンチを合わせます。瑞々しい果物からは、水溶性の食物背にがたっぷり補えて、便秘の予防にもつながります。缶詰の果物なら、シロップがそのまま使えるので手軽に作ることができるでしょう。

カレーライスには、冷蔵庫にある野菜を入れて具沢山にしましょう。野菜が苦手な子どもも、カレーに入れると食べやすくなりますよ。

金曜日の献立例

朝食・枝豆とコーンのおにぎり
・具沢山みそ汁
・ヨーグルト
昼食・カレーうどん
・じゃがいものおかか和え
おやつ・きなこ蒸しパン
夕食・ご飯
・かじきのチーズパン粉焼き
・さつまいもサラダ
・ミネストローネ
・キウイフルーツ

献立のポイント

前日の枝豆が残っていたら、コーンと一緒におにぎりにするのがおすすめ。枝豆にはたんぱく質のほか、ビタミン・ミネラル・食物繊維・鉄など、さまざまな栄養が含まれています。

昼食のカレーうどんは、前日のカレーライスをアレンジしましょう。食事を簡単に済ませたい時や、準備に時間をかけずに栄養を摂りたい時におすすめです。粉チーズをかけるとコクが増し、カルシウムもプラスできますよ。

おやつには、きなこをプラスした蒸しパンを取り入れることで、たんぱく質や不足しがちなカルシウムが補えます。

夕食のかじきは骨が少なく、子どもが食べやすい魚です。パン粉に粉チーズを混ぜ、かじきにまぶして焼くだけで完成します。

土曜日の献立例

朝食・ホットドッグ
・さつまいもサラダ
・りんご
・牛乳
昼食・三色丼
・かぼちゃのみそ汁
・大根のゆかり和え
おやつ・フレンチトースト
夕食・お好み焼き
・きゅうりの浅漬け
・フルーツヨーグルト

献立のポイント

ロールパンにソーセージを挟んでミニサイズのホットドッグに仕上げます。付け合わせには、前日のさつまいもサラダを多めに作って作り置きしておくと便利です。りんごはそのままでも、薄くスライスしてさつまいもサラダに混ぜてもおいしいですよ。

鶏そぼろ・炒り卵・さやいんげんなどを使った三色丼。彩りも良く、一皿で主食+主菜になるメニューです。緑黄色野菜のかぼちゃをみそ汁に加えると、カロテンも摂取できますよ。

おやつには、親子クッキングもしやすいフレンチトーストがおすすめです。卵や牛乳を混ぜてパンを浸して焼くだけの簡単な工程なので、ぜひ子どもと一緒に作ってみてくださいね。

ホットプレートを使ったメニューは家族みんなで食卓を囲んで楽しい雰囲気を味わえます。野菜が苦手な子どもも、刻んでお好み焼きの生地に混ぜ込むと食べやすくなりますよ。余った時はラップに包んで冷凍すると、他の日の昼食やおやつにも活用できます。

日曜日の献立例

朝食・バナナきな粉ホットケーキ
・ツナサラダ
・牛乳
昼食・野菜たっぷりラーメン
・オレンジ
おやつ・ビスケット(幼児用)
夕食・きのこの炊き込みご飯
・鶏肉の唐揚げ
・千切りキャベツ
・豆乳みそスープ

献立のポイント

前日使ったホットプレートで、ホットケーキを焼くことができます。ホットケーキの生地にフォークで粗く潰したバナナときな粉を加えると、手軽にたんぱく質・カルシウム・食物繊維がプラスできます。

ラーメンは、野菜炒めを乗せるとバランスが良い1品に仕上がります。使う野菜は、冷蔵庫にあるものでOK。肉も一緒に使用して、たんぱく質も加えましょう。

休日は、大人もゆっくり過ごしたいですよね。そのような場合は、市販品のおやつに頼りましょう。最近では、幼児用にカルシウムや鉄分がプラスされたおやつも販売されています。ぜひ、パッケージをチェックして、不足しがちな栄養素が補えるものを選んでみてくださいね。

炊き込みご飯は、味付けにめんつゆや白だしを入れると簡単に味が整います。みそ汁に豆乳を加えてスープ風にすると、料理の雰囲気が変わり、飽きずに食べられます。

3歳の1週間分の献立を考える際は栄養バランスに注目!

成長が盛んな時期である3歳児。子どもの健やかな成長のためには栄養バランスの取れた食事が大切です。

献立を立てる際には、「五大栄養素」をバランス良く取れるように意識し、「1汁3菜」の食事スタイルを目指しましょう。

おやつも上手に活用し、食事では足りない栄養を補うと良いですよ。今回紹介した献立例を参考に、季節や子どもの成長に合わせてアレンジしてみてください。

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