【管理栄養士おすすめ】1歳半の子どもがご飯を食べない!食べムラへの対処法とは

【管理栄養士おすすめ】1歳半の子どもがご飯を食べない!食べムラへの対処法とは 子育て

1歳半ごろになるとイヤイヤ期にも突入し、食べムラや偏食など食事に対する悩みが出て来るころです。
「栄養が足りているのか心配」「いつになったらしっかり食べてくれるの?」と心配になる一方、「せっかく作ったのに食べてくれない」とイライラしてしまうこともあるでしょう。

食べムラは1歳半から2歳のころによくあることで、心配し過ぎる必要はありません。今回は1歳半の子どもへの、食べムラへの対処法を紹介します。

1歳半の子どもがご飯を食べない原因

子どもの食べムラや偏食を改善するためには、まずはご飯を食べない理由を理解してあげましょう。
1歳半ごろにはイヤイヤ期も始まり、自分の意思をしっかりと持ち、ママへ伝えてくれるようになります。

子どもの気持ちや発達状況をしっかりと見極め、食べない原因ごとに対処しましょう。

食べ物への興味がない

1歳半の頃は食事の習慣が付き始めるころで、大人の決めた時間にお腹が空いていなかったり、他の遊びに夢中になっていたりして食事に興味を示さない場合があります。
お腹がすけば自然とご飯を食べたいと思うため、食事の前にしっかりと体を動かしてお腹を空かせておきましょう。

晴れている日には外遊び、天気の悪い日には室内でサーキット遊びなど、体を動かす遊びを取り入れ空腹状態を作り出します。
遊びに夢中になっている場合には「あと一回遊んだらご飯にしよう」「アラームが鳴ったらみんなでご飯をたべようね」など、この後に食事の時間が来ることを前もって伝えておきましょう。

「この後にご飯」と分かっていることで、ご飯への関心が高まりスムーズに食事に移れます。

食材や食感の好み

1歳半頃には味覚が発達して味を敏感に感じ取るため、食材や食感の好みが強く出てきます。
子どもの場合、好きなものは好き、嫌いなものは嫌いとキッパリと分かれてしまい、苦手なものに関しては拒絶し続けてしまう場合も少なくありません。

さらに、1歳半ごろは離乳食から幼児食への移行期間でもあり、食べられる食材や食事の形状も大きく変わる時期です。

初めて食べる食材に戸惑ったり、食べ慣れた食材でも調理法により食感が異なったりして食べムラや偏食が起こります。
苦手な食材は好みの味付けにし、調理法によって食感にも変化を取り入れると食べやすくなります。

管理栄養士おすすめの食事対策

1歳半頃に食べムラや偏食が多くなるのは自然なことですが、ママにとっては悩みの種。

栄養バランスの取れた献立にするための食材の使い方や、食事の工夫方法などおすすめの食べムラ対策を紹介します。

バランスの取れた食材の使用

幼児食を作る際、冷蔵庫にある食材で献立をたててしまいがちですが、3食同じ食材を使いまわさないように注意しましょう。
食べムラや偏食の多い時期にはしっかり食べてほしいため、ついつい子どもの好きな食材ばかり使ってしまうママも少なくありません。

たくさん食べてほしいのは分かりますが、さまざまな食材や味を食べる経験をして子どもの味覚は育っていきます。

幼児食の献立を作るときは「炭水化物」「たんぱく質」「ビタミン・ミネラル」を意識してさまざまな食材を取り入れましょう。
「苦いピーマンが嫌い」「繊維の多いごぼうが苦手」など、特定の食材が苦手な際は、無理に苦手な野菜を食べさせず、他の食材で栄養を摂ることも可能です。

苦手な食事も献立に組み込みますが、無理強いして食べさせず他の野菜から栄養を摂取させ、食事への苦手意識を減らしてあげましょう

食事の工夫とバリエーション

1歳半の子どもがご飯を食べない場合には、盛り付けや味にバリエーションを加えるのもおすすめです。
子どもの気分はコロコロと変わるもので、最近まで好きだったメニューも急に食べなくなってしまう場合があります。

その原因の一つに「飽き」があるため、盛り付け方を変えてみたり、食材の切り方を変えてみましょう。子どもはちょっとした変化にも気付き「いつもと違う!食べてみたい!」と興味を持ってもらえます。

下記の記事では、手作りおやつや季節ごとにおすすめのレシピを紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

親子でご飯を楽しむ時間に

子どもの好き嫌いは今までの経験によるものといわれ、その中に「連想学習」があります。

連想学習は食べ物の味には関係なく「楽しく食べた食事は美味しい」「怒られながら食べた食事はまずかった」など、食事をした雰囲気や一緒にいた人の気分や態度を連想して判断します。

まずは、子どもにごはんを食べることは楽しいと感じてもらいましょう。

子どもと一緒に料理をする

子どもと一緒に料理をすることで「ご飯=楽しい」という気持ちを育て、食事を好きになってもらいましょう。

1歳半の頃では、お手伝いできることも少なく「時間がかかる」「キッチンが汚れる」と感じてしまうママも多いかもしれません。

お休みの日など、時間がある際にぜひ一緒に料理をしてみてください。
1歳半ごろにできるお手伝いは以下のようなものがあります。

  • お箸や食器を並べる
  • 食材を洗う
  • 調味料を入れる
  • 食材を和える
  • 食器に盛り付ける

包丁はまだ使えませんが、きのこを割いたり、レタスや白菜を1枚づつ剥がしたりもできます。おままごとと違い、本物の食材に触れることで食育にもつながるのでおすすめです。

ご飯中の気分転換

ご飯中に急に食べなくなってしまったり、集中力が切れて遊び始めてしまったりしたときは気分転換をしてみましょう。
食べたくない場合はお気に入りのおもちゃやぬいぐるみを使って、アテレコをしてみるのもおすすめです。

「またご飯を食べてくれない」とイライラしているママの気分転換にもなり、楽しい雰囲気での食事を再開できます。もし、食事が嫌になってしまった場合は、無理に食べさせず終わりにしましょう。

無理やり食べさせると食事に対して嫌なイメージが付いてしまい、食事自体が嫌いになってしまいます。
食べられなかった分は、おやつにおにぎりや野菜スティックなどを出して栄養バランスを整えましょう。

食育として食事環境を整える

1歳半頃にご飯を食べない、好き嫌いが多いなど、食に関する悩みがあるママは食育を取り入れるのがおすすめです。
食事をする環境を整えたり、食材に関する知識をつけることは食育の第一歩といえます。

年齢が低いころは栄養のバランスやはたらきなど、難しいことは理解できません。「ご飯の時はおもちゃを片づけようね」「緑のお野菜は何かな?」など、簡単なことからお話してみましょう。

食べる環境の重要性

1歳半頃は集中力もまだ低く、食事中にテレビがついていたりおもちゃが近くにあると気が散って食事に集中できません。
「子どもが集中してご飯を食べてくれない」とイライラするのではなく、食事に集中できる環境をママが整えてあげましょう。

食事の際は必ずテレビは消し、おもちゃは先に片づけることを習慣づけると、子どもも「そろそろご飯かな?」と分かるようになります。
食事の時間にお腹が空いていることも重要で、食事やおやつのタイムスケジュールをしっかりとママが立てましょう。

お昼ご飯をあまり食べなかったからといっておやつの量を多くし過ぎたり、ぐずっているからお菓子を少し与えるというママも多いのではないでしょうか?子どもは消化器官が未熟なため、消化するまでに時間がかかり晩ごはんに響く可能性があります。

静かな環境と、空腹状態をママが作り出すことで子どもも食事に集中し、たくさん食べることができます。

食育に役立つ教材や絵本の活用

近年では食育が盛んなこともあり、食に関する教材や絵本がたくさんあります。

食育というと難しく感じるママも多いかもしれませんが、1歳半頃はあまり難しく考えず楽しくご飯を食べることを中心に教えてあげましょう。

1歳半ごろは食べ物に関する絵本を読み聞かせたり、実際に本物の野菜を見せたりするのもおすすめです。

料理や環境を工夫して喜んで食べられるご飯を!

1歳半頃に食べムラや偏食が出てくるのは自然なことで、成長の証ともいえます。一方、1歳半になり幼児食になかなか慣れず「ご飯を食べない」と悩むママも増加する時期です。

一緒に料理をしたり、食に関する絵本を読んであげることで、食事に対する楽しい思い出が増え「食事=楽しい・おいしい」と学習してくれます。

多少食べムラがあっても1日、1週間単位でみると、しっかりと栄養が取れていることが多いので、あまり神経質にならなくて大丈夫です。
料理や食事の環境を見直して、子どもと楽しく食事ができるようにしましょう。

について詳しく見る
友松春奈

幼少期からの競技経験をもとに食べるもので体が作られることを実感し管理栄養士の資格を取得後、フィットネスクラブで勤務。
「気軽に頼れる管理栄養士」をモットーに寄り添った栄養指導で、実業団選手・アマチュア選手を中心に栄養サポート。セミナーや記事監修・合宿帯同などを現役アスリートをしながら行っている。

<取得資格>
柔道整復師
管理栄養士
スポーツ栄養医学指導士

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