子どもが野菜を食べないのはなぜ?原因と克服方法を徹底解説!

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子どもの「野菜嫌い」にお困りではありませんか?子どもは大人に比べて味覚が繊細なため、好き嫌いが多く、偏食になりやすい傾向にあります。しかし、「野菜嫌い」は味や食感、見た目の問題だけではないことをご存知でしょうか?

今回は、子どもが野菜を嫌がる具体的な理由を紐解き、その原因を克服するための方法を徹底解説します。ぜひ、子どもの心に寄り添い、日々の食事を豊かにするヒントにしてみてくださいね。

子どもはなぜ野菜を食べないの?その理由を解説

それでは早速、子どもが野菜を食べない理由について解説していきます。

苦みや酸味は経験不足でおいしいと感じられないから

子どもにとって苦味や酸味は、食べものに興味や好みが出てくる3歳頃までは、受け入れがたい味として「おいしい」とは感じられません。

子どもは、生まれてから離乳食を食べられるようになるまでは、母乳やミルクだけを飲んで育ちます。そのため、母乳やミルクのほんのりした甘味や塩味、うま味は馴染み深く、成長後も比較的受け入れやすい味として残ります。

しかし、野菜の持つ苦みや酸味は全くの初体験。子どもは、馴染みのない味が突然入ってきたとびっくりして、経験不足から嫌がったり、拒否したりします。さらに、自然界においても苦味や酸味は「毒のあるもの」や「傷んでいるもの」と判断される味。そのため、受け入れがたい味として「おいしい」とは感じられないのです。

見た目・色・香りから安全性を判断している

大人が食べ物を見た目や色、香りで「おいしそう」と感じるように、子どもも食べ物を同様に判断します。

特に幼い子どもは、本能的に見た目や色で食べ物の安全性を判断しています。鮮やかな色や特殊な形の野菜には、初めて見るものに対する警戒心から「これは食べても大丈夫なの?」、と不安を感じることがあるのです。

自然界で鮮やかな色は、毒を持つ可能性があるため、警戒するのは生物としての本能と言えます。

また、香りも重要な要素です。子どもは大人よりも香りに敏感で、特に苦みや酸味を強く感じることがあり、それが抵抗感につながります。例えば、セロリや春菊、ほうれん草など、独特の匂いがある野菜は特に嫌がられやすいのがその理由です。

野菜特有の食感が苦手

子どもは本来、柔らかくて滑らかな食感を好みます。しかし、野菜は硬かったり繊維質が口に残ったりします。

例えば、ニンジンのコリコリした食感、セロリの筋の多い繊維質な部分、水菜のシャキシャキした歯ざわり、トマトの噛み切りにくい薄皮・トロトロとした種の部分など、食べにくさを感じやすいものは特に苦手と認識する子どもが多いようです。

子どもの野菜嫌いは治る?成長や健康面への影響

子どもが成長していく過程で、自然に「野菜嫌い」は治るものなのでしょうか?このまま成長に影響はないのか、栄養不足にならないのか?そんな不安や心配について解説していきます。

野菜を食べないことに神経質にならなくても大丈夫

子どもが野菜を食べないことに、過度に神経質になる必要はありません。たとえ野菜をまったく食べなかったとしても、食べられる他の食材で補えば、十分必要な栄養素を摂取できるからです。

実際、幼児期に「まったく野菜を食べなくて困った」という家庭の子どもも、成長して大人になっています。無理に野菜を食べさせようとすると、かえって野菜に対する嫌悪感が強くなり、野菜を避け続ける原因になってしまいます。

無理強いせず、まずはリラックスした雰囲気で食事を楽しむことが大切です。

成長とともにいろいろな野菜を食べられるようになる子が多い

子どもは成長とともに味覚が発達し、少しずついろいろな野菜を食べられるようになります。もちろん個人差はありますが、苦手だった野菜も、繰り返しの経験や調理方法の工夫によって受け入れやすくなることが多いです。

特に、幼児は親を見て食べ物に興味を持っていくので、家族がさまざまな野菜を食べる姿を見せることで、子どもも自然と野菜に対する抵抗感が薄れていきます。

さらに、成長過程で子ども自身の好みや興味が変わることも多くあるでしょう。保育園や学校での給食、友達との食事を通じて新しい野菜に挑戦することが、克服するきっかけにもなります。

子どもの野菜嫌いを克服するポイント

ここでは、子どもの野菜嫌いを克服する食事の工夫やポイントについて紹介します。「なるべく早めに子どもの野菜嫌いを克服させてあげたい」と思うパパ・ママもぜひ参考にしてくださいね。

好きなメニューに混ぜ込んでみる

子どもが嫌いな野菜を好きなメニューに少量だけ混ぜてみましょう。明らかに見た目を変えたり、味が激変するほど入れないことがポイントです。

最初は入っているのか分からない、形の見えないところから始めて、「この野菜は食べられるんだ!」という子どもの成功体験を積み重ねて行きましょう。

やわらかく煮て食べやすくする

食感が食べづらくて苦手と感じている野菜は、柔らかく煮て、子ども好みの滑らかな食感に調理してみましょう。シチューやカレーは好きな子どもが多く、野菜がとろけるまで煮込むのがおすすめです。

また、ニンジン・玉ねぎ・かぼちゃ・トマト・さつまいも・パプリカは、加熱すると甘みが増すので食べやすくなります。

彩りや形を工夫して見た目をかわいく演出する

いつもは食べない野菜でも、大好きなキャラクターや動物、かわいい模様になっていたら、それだけで思わずパクッ!と食べるきっかけになるものです。

まずは、ケチャップやマヨネーズで顔を描いてみたり、クッキー型抜きで星やハート型にくり抜いてみるなど、家庭にあるもので試してみてください。

子どもの好みに合わせて、かわいいお皿やピックなどのアイテムを使った演出もいいですね。

親子で一緒に料理を楽しむ

親子で楽しく料理をすることで、子どもは野菜に興味や愛着を持つきっかけになり、野菜嫌いの克服につながります。まずは簡単な料理やトッピングから始めてみましょう。

一緒に作って楽しかった経験、また子どもが自分で作ったものを家族が「おいしいね!」と喜んで食べ、褒めてもらえたといった経験から、野菜に対してポジティブな印象を持ちやすくなります。

自分で作ったものは、苦手な野菜でも不思議と「おいしい」と言って食べる傾向も強いので、ぜひ試してみてください。

大人が積極的においしく食べている姿を見せる

大人が積極的に同じものを食べて「おいしいね」と楽しく会話をすることが大切です。食事の時は、子どもに「おいしい?」「これも食べてね!」などと一方的に押し付けるような会話をしがちなので注意しましょう。

もし、子どもがなかなか野菜を食べ始めなかったとしても、まずは大人が積極的においしそうに食べる様子を見せてください。大人が「おいしいな〜」と言って食べる見本を見せることで、子どもが興味をもって真似し始めることも多いです。

子どもが野菜を食べないときのNG対応

子どもが野菜を食べないときのNG対応について解説します。何をやっても子どもが野菜を食べてくれない時、落ち込んだり焦ってしまうこともありますよね。

思わずイライラして、怒ってしまう方も居るのではないでしょうか?子どもへの想いが逆効果にならないために、ぜひ押さえておきましょう。

無理やり食べさせる

子どもが野菜を嫌がっているとき、無理やり食べさせることはNGです。無理強いすると、子どもは野菜に対して恐怖や嫌悪感を抱いてしまい、さらに野菜を避けるようになってしまいます。

まずは子どもの「嫌だ」という想いに共感してあげましょう。何が嫌かを話してくれる子どもには、調理法を変えた食事を作ってみても良いですね。

初めは子どもが食べなくても、大人が「おいしい」と食べる姿を見せることが大切です。子どものペースに合わせて「食べる」ことより少しずつ「慣れる」ことを意識しましょう。

怒ったり罰を与えたりする

子どもが野菜を食べないからといって、怒ったり罰を与えることはNGです。怒ったり罰を与えられた経験は、子どもにとって食事自体を辛く、ネガティブなものにしてしまいます。

何を食べるかより先に、まずは食事を楽しい時間にしましょう。ポジティブな環境で食事を楽しむことが、野菜嫌いを克服する第一歩です。

野菜を食べるまでだらだらと食卓に座らせる

子どもが野菜を食べるまでだらだらと食卓に座らせ続けることは、子どもにとって精神的なストレスになるためNGです。長時間の食事は集中力を奪い、苦痛なものになってしまいます。

つい長引いてしまう場合は、あらかじめ目安の時間を決めておき、その時間内で楽しく食事を終えることがポイントです。食事は家族団らん、リラックスした雰囲気で楽しめるよう工夫しましょう。

代わりにおやつやデザートを与える

子どもが野菜を食べないときに、代わりにおやつやデザートを与えることはNGです。これを繰り返すと、子どもは野菜を食べなくても好きなものをもらえると学んでしまいます。

子どもに与えるおやつやデザートは、食事で足りない栄養を補う補食として与えるようにしましょう。野菜を食べるのは、食事として自然であると感じさせることが大切です。

実際に子どもの野菜嫌いを克服したママ・パパのエピソード

ここでは、野菜嫌いを克服した子どものママ・パパの経験談を紹介します。ぜひ、参考にしてみてくださいね。

苦手な野菜が多かった子ども

「まずは大好物のカレーに、苦手野菜を少しずつプラスしてみました!細かくして入れると意外と気付かずに食べていて、自然と食べられる野菜が増えていきました。」

引用:ベネッセ教育情報|ベネッセコーポレーション

すりつぶし野菜しか食べられなかった子ども

「大好きなお人形を使い、『にんじんさん、おいしそう〜』とお話しながら食事をして、ひと口でも食べられたら大げさなくらいに褒めてみました。すると、野菜も頑張って食べるようになりました!」

引用:ベネッセ教育情報|ベネッセコーポレーション

ピーマンが嫌いだった子ども

「色々な調理方法を試してみると、ピーマンでも喜んで食べるメニューがあることを発見!また、親がおいしそうに食べていると気になるようで、知らないうちに色々なものを食べられるようになっていました!」

引用:ベネッセ教育情報|ベネッセコーポレーション

子どもが野菜を食べない場合、ちょっとした声掛けや調理の工夫で改善する場合がみられます。経験談を参考にして、できることからアプローチをしてみましょう!

子どもが野菜を食べない原因を知って、正しく対処しよう!

子どもが野菜を食べない原因には、見た目や香り・食感・味に対する違和感が影響しています。これらの原因を理解し、子どもの気持ちに寄り添った対策をとることで、野菜嫌いを克服することができるでしょう。

無理強いや罰は避け、楽しい食事の時間を作りながら、子どものペースに合わせて少しずつ野菜を取り入れることが大切です。

親子で一緒に料理を楽しむことで、子どもが野菜に対して前向きな気持ちを持つようになります。健康的な食生活をサポートするために、日々の工夫と愛情を大切にしていきましょう。

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